
24歳で独学により1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。2021年に「ほんださん / 東大式FPチャンネル」を開設し、35万人以上の登録者を獲得。
2023年に株式会社スクエアワークスを設立し、代表取締役としてサブスク型オンラインFP講座「FPキャンプ」を開始。FPキャンプはFP業界で高い評価を受け、2025年9月のFP1級試験では48%を超える受験生が利用。金融教育の普及に注力し、社会保険労務士や宅地建物取引士など多数の資格試験に合格している。
老後資金への不安から、個人年金保険の加入を検討する人は多いでしょう。
しかし、インターネット上では「おすすめしない」「やめたほうがよい」などの意見も目立ちます。
周りの意見に流されず、個人年金保険が自分に必要かを、加入する目的や家計の状況に合わせて選択する視点が大切です。
本記事では、個人年金保険の特徴やメリットなどを解説します。
さらに、より効率的な資産形成の方法や、金融リテラシーを高める方法も紹介するので、将来の不安を解消するための一歩を踏み出しましょう。

個人年金保険は将来に備える保険
個人年金保険は、公的年金とは別に老後の資金を準備するための民間保険です。
契約時に定めた保険料を毎月積み立て、一定の年齢に達したあとに年金形式で受け取ります。
例えば、60歳や65歳まで保険料を支払い、10年間や一生涯にわたって年金を受給可能です。
銀行の預貯金よりも計画的に資産を形成しやすく、老後の生活費をカバーできるでしょう。
また、支払った保険料は一定の条件を満たすと「個人年金保険料控除」の対象となり、年末調整や確定申告をすれば、節税効果を得られます。
個人年金保険は、コツコツと老後資金を準備したい人へ向けた金融商品といえます。
個人年金保険が「おすすめしない」と評価されやすい理由
堅実な手段である一方、個人年金保険にはいくつか注意すべきデメリットがあります。
①インフレでお金の価値が目減りする
個人年金保険は、インフレ(物価が上がり続ける状態)に弱い点がデメリットです。
個人年金保険は、契約時に将来受け取る年金額が確定する「定額型」が多く、インフレすると実質的な受け取り金額は下がります。
例えば、現在では夫婦の最低限の生活費は、月額23万9,000円(平均)といわれています。
参照:生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?|リスクに備えるための生活設計」(2026年5月時点)
30年後の物価が現在の2倍に上がったとすると、単純計算でも月額47万8,000円の生活費が必要です。
しかし、受け取る年金額が固定されていると、インフレでお金の価値は半分に目減りしてしまい、効果を感じられない可能性もあります。
近年、日本ではインフレ傾向が続いている点から、現在のお金の価値よりも下がるリスクを考慮しておきましょう。
インフレリスクに備えたい場合は、ほかの方法で資産形成を進めるほうが安心です。
②途中解約すると元本割れしやすい
個人年金保険は、満期を迎える前に解約すると損をする可能性が高い金融商品です。
途中解約したときに戻ってくるお金(解約返戻金)は、支払った保険料の総額を下回るケースも多いといえます。
「この程度の金額なら払い続けられるだろう」と考えていても、病気・ケガ・教育費などでまとまったお金が必要になるときもあります。
出費に対応するために保険を解約し、結果的に元本割れを起こしては本末転倒です。
流動性の低さ(自由にお金を引き出せない点)を十分に理解したうえで、保険を契約しましょう。
③資産運用のほうが手数料が低い
個人年金保険は、保険会社が代わりに資産を管理してくれるため、さまざまな手数料が発生します。
支払った保険料のすべてが運用に回るわけではなく、一部は保険会社の経費や保険金支払いに充てられます。
この費用は付加保険料と呼ばれ、契約者が負担を実感しにくい実質的なコストです。
一方で、投資信託などを活用した資産運用は、運用にかかる手数料(信託報酬など)が決められており、事前に確認できます。
近年は手数料が非常に安い投資信託も登場しており、低コストで効率的な運用が可能です。
コストの観点から比較すると、個人年金保険は資産運用よりも割高になる傾向があり、手元に残るお金が減る点を理解しておきましょう。
個人年金保険が向いている人も!メリットを解説
デメリットが目立つ個人年金保険ですが、特定の条件に当てはまる人には適した選択肢です。
①計画的な貯蓄が苦手な人でも資産を増やせる
手元にお金があると使ってしまう人や計画的な資産形成が苦手な人には、個人年金保険がおすすめです。
毎月の指定口座から自動的に保険料が引き落とされるため、意識せずとも資金が積み上がります。
例えば、毎月2万円を給料日に自動引き落としに設定すれば、年間24万円もの資産を積み上げられます。
途中解約すると元本割れする仕組みも、視点を変えれば「安易に引き出せない仕組み」として働くでしょう。
強制的に資産を増やせ、簡単に積み上げた資産を使えない点は、老後資金を準備できる心強いメリットです。
②保険会社に任せられる
個人年金保険は、契約後の資産管理や運用を保険会社に任せられます。
投資信託や株式投資のように、自分で銘柄を選んだり、経済動向をチェックしたりする手間がかかりません。
保険契約さえ済ませれば、毎月の保険料を支払うだけで将来の年金を受け取れます。
金融や投資の専門知識がない初心者でも、手軽に老後資金の準備をはじめられるのはメリットです。
忙しい人でも、スキマ時間で経済ニュースを追いかける必要がないため、仕事や育児に集中できます。
③投資のストレスを一人で抱え込まなくてよい
元本が変動する投資商品とは異なり、定額型の個人年金保険は将来の受取額が確定しています。
株式市場の暴落や為替の変動で、日々の資産残高が目減りするストレスを感じない点はメリットです。
投資の価格変動リスクを一人で背負いたくない人は、将来をイメージしやすい確実性が大切です。
価格変動に一喜一憂しやすい人やすぐに不安を感じてしまう人は、個人年金保険を検討するのもよいでしょう。
保険選びで後悔しないため!知っておきたい知識
資産形成の手段を選ぶ際、誤った情報に流されると後悔する原因になるため、慎重に選ぶのがポイントです。
ネットの評判や営業担当者の「おすすめ」を鵜呑みにしない
インターネット上の口コミや、保険営業担当者の提案をすべて鵜呑みにするのは避けましょう。
例えば、SNSの意見は主観によるものもあり、自身の状況と適していない可能性もあります。
また、営業担当者は自社の利益のために動く必要があるため、他社の製品のほうがよい場合でも勧めてもらえません。
提案された商品が本当に必要なのか、手数料は適正かなどを冷静に見極める視点が必要です。
他人の意見は参考程度に留め、自分で考え、決断をくだすのが理想的です。
資産形成のスピードを重視するなら投資もおすすめ
将来に向けて少しでも早く資産を増やしたい場合は、投資も視野に入れましょう。
個人年金保険の利回りは一般的に低く設定されており、資産を大きく増やすには不向きです。
一方、投資信託や株式などを活用すれば、個人年金保険よりもスピーディーに資産を増やせる可能性があります。
投資には元本割れのリスクがありますが、お金の知識があればリスクを軽減できます。
リスク許容度(損失に耐えられる度合い)を判断して、資産形成のスピードを加速させる手段として検討してみてください。
【おすすめの記事】
リスク許容度とは?資産運用で失敗しないために知るべき目安と決め方
投資をするならお得な制度を活用しよう
投資をはじめるときに活用したい、老後資金の準備に役立つ代表的な2つの制度について解説します。
iDeCo(個人型確定拠出年金):掛金が全額所得控除
iDeCoは、自分で決めた商品と掛金で運用し、原則60歳以降に受け取る年金制度です。
積み立てた掛金の全額が所得控除の対象になり、節税効果も発揮します。
例えば、毎月2万円を積み立てた場合、年間24万円が所得から差し引かれ、所得税や住民税が軽減されます。
さらに、運用で得た利益は非課税になり、受け取り時にも税制優遇を受けられる点がメリットです。
ただし、原則60歳まで資金を引き出せないため、無理のない金額で設定する必要があります。
老後資金作りに特化し、節税効果を得たい人には適した制度です。
以下の記事では、iDeCoについて詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
▶【初心者向け】iDeCoをはじめる前に知っておきたいメリット・デメリットと活用法
NISA:運用益が非課税
通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座で得た利益には税金がかかりません。
2024年からは新しいNISA制度がはじまり、年間投資枠や非課税保有期間が変更されました。
iDeCoとは異なり、いつでも運用している資産を売却して現金に変えられる柔軟性が魅力です。
老後資金だけでなく、子どもの教育費や住宅購入資金など、さまざまなライフイベントに向けた準備に活用できます。
投資初心者から経験者まで、資産形成をする人におすすめの制度といえるでしょう。
以下の記事では、NISAの詳細を紹介しています。
▶非課税になるNISAとは?安全な資産運用は「FP資格」にあり!
どちらを選ぶべき?制度の違いと目的別の選び方
iDeCoとNISAは、目的に応じて使い分けたり、併用したりするのがよいでしょう。
老後資金の準備に特化し、日々の節税効果を高めたい場合はiDeCoが向いています。
一方、子どもの養育資金や万が一にも柔軟に対応したい人や、手元の資金がすぐに引き出せないのを避けたい人はNISAが適しています。
資金に余裕があれば、iDeCoで老後資金を作りつつ、NISAで中長期的な資金を準備するなど、各制度を併用するのも一つです。
自身のライフプランや家計の状況を整理し、目的に合った制度を選択してください。
個人年金保険?投資?自分に合った方法を選ぶには「お金の知識」が必要
個人年金保険だけでなく、NISAやiDeCoなど、あらゆるルートがあるため、自分に合う方法を選ばなければなりません。
よりよい方法で資産形成を進めるには、お金の知識が必要です。
投資には、すべてに共通する「正解」は存在せず、自身の状況に合わせてカスタマイズする必要があります。
例えば、感情に揺さぶられやすい人がNISAをはじめた場合、価格が下がるたびにストレスを感じてしまいます。
一方、投資の知識があれば「価格は変わるもの」と考え、長期的な目線で安心して運用できるでしょう。
経済の変化に対応するためにも、金融商品の仕組みや税制、社会保険などの知識が重要です。
知識がないまま他人の意見を鵜呑みにすると、不要な手数料を支払ったり、リスクを抱えすぎる恐れがあります。
しかし、投資について学ぶだけでは、お金の問題は根本から解決できません。
そのため、6分野について学べる「FP(ファイナンシャルプランナー)資格」で知識を深めるのがおすすめです。
幅広い知識があれば、多角的に抱えている課題を解決できるようになります。
自分自身で情報を取捨選択し、根拠を持って判断できる金融リテラシーを身につけてください。
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お金の知識を効率よく身につけるなら「FPキャンプ」がおすすめ
お金の知識を学びたい人には、効率よく実用的な知識を身につけられる「FPキャンプ」が適しています。
本質から学べる!ほんださんが運営する学習コンテンツ
FPキャンプは、YouTubeのFP解説で人気の「ほんださん」が運営する学習サービスです。
丸暗記ではなく、制度の背景や仕組みの「本質」から理解できるよう丁寧に解説しています。
難しい金融用語も、身近な例に置き換えて説明するため、初心者でも挫折せずに学習を進められます。
ユーモアを交えた軽快なトークと分かりやすいスライドは、楽しく動画を視聴できるでしょう。
独学でテキストを読み込むのが苦手な人でも、スキマ時間を活用して効率的に学べる環境がFPキャンプです。
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資格取得だけじゃない!実生活に活かせる知識を学べる
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暗記に頼った勉強法では、知識と現実の問題に距離があるため、対処するのが難しい傾向にあります。
しかし、深く学べていれば、「この方法が自分と相性がよい」「歴史的にも株価は上下している」と冷静に判断できるようになります。
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個人年金保険は、強制的な貯蓄ができる反面、インフレへの弱さやコストの高さなどのデメリットがあります。
「老後資金の確保」「資産を増やす」などの目的を明確にして、iDeCoやNISAなどの制度と比較検討するとよいでしょう。
最適な選択をするためには、他人の意見に頼りすぎず、自分で判断できる金融リテラシーが欠かせません。
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