
FP1級受験のきっかけ
──最初にFP1級を取得しようと思ったきっかけについて教えてください。
老後2,000万円問題が話題となっていた頃、ちょうど子どもが生まれたこともあり、将来への漠然とした不安が一気に現実味を帯びてきました。そんな中、知人のファイナンシャルプランナーに相談したところ、「先行きが不透明な時代だからこそ、自分自身で考え、判断できる力が必要だ」と強く感じ、FPの学習を始める決意をしました。
まずはFP2級からスタートしましたが、社会保険や私的保険、不動産、相続など、これまで曖昧だった「身近なお金の仕組み」が少しずつ理解できるようになり、学ぶ楽しさを実感しました。2級合格後は、せっかくなら知識をさらに深めて専門性を高めたいという思いが芽生え、1級取得を目指すようになりました。また、本業とは異なる分野で新たな強みを持ちたいという思いや、将来的に副業へと活かしたいという目標も、FP1級取得への大きな原動力となりました。
学習スケジュールと活用教材
──9月試験に向けたおおまかな学習スケジュールを教えてください。
5月試験の自己採点で合格に届いていなかったので、5月試験後すぐに9月試験に向けて学習を始めました。
学習スケジュール:
<時間>平日1~4時間(直前期)、休日2~9時間(直前期)
<学習内容>
6月:
【講義視聴】応用編穴埋め問題(進捗100%)、基礎編(20%)
【問題演習】応用編計算問題(現状維持)、穴埋め問題(30%)
7月:
【講義視聴】基礎編(60%)
【問題演習】応用編計算問題(現状維持)、穴埋め問題(50%)、基礎編(30% 問題集2/3周完了)
8月:
【講義視聴】基礎編(100%)
【問題演習】穴埋め問題(75%)、基礎編(70%、問題集2周完了)
【本番演習】直前対策講座模擬試験 基礎編・応用編(パート1・2)、過去問2024年9月基礎編・応用編
【試験当日用資料作成】試験直前対策ノート作成(知識整理ノート含む)
9月:
【問題演習】基礎編(80%、問題集3周完了)、穴埋め問題(90%)、計算問題(98%)、FP1級ドットコム穴埋め問題10年分の過去問周回(90% 3周完了)
【本番演習】過去問2025年1月、5月基礎編・応用編
【試験当日用資料作成】試験直前対策ノート作成(知識整理ノート含む)
──学習にあたって主にどのような教材を活用しましたか。
- FPキャンプ解説講義、問題集(直前対策講座含む)→インプット教材用
- 1級FP技能士学科合格テキスト、問題集(ビジネス教育出版社)→問題演習中心
- YouTube「ほんださんFPチャンネル」講義→FPキャンプ提供外の論点学習用
- FP1級過去問道場→過去問学習用
- Google社提供のAIツール「Gemini」→制度背景の理解用
学習の工夫とモチベーション維持法
AIツールの活用と「直前対策ノート」で、効率的かつ記憶に残る学習スタイルを確立
──学習を進めるにあたり、自分なりに工夫した点はありますか。
社会人として限られた時間の中で学習する必要があったため、「効率的に学ぶこと」「記憶を定着させること」を常に意識して取り組みました。特に意識した工夫は、以下の2点です。
- AIツール(Gemini)を活用した知識の深掘り
FPキャンプの教材は合格に必要な内容が網羅されていましたが、試験範囲が広いため、特に基礎編で制度の背景や細かな仕組みに疑問を感じた際には、AIツール(Gemini)を活用しました。ネット検索で条文や解説を調べるのも有効ですが、時間に限りがある中で、制度の趣旨や設計意図を素早く理解するには、AIによる効率的な情報収集が非常に役立ちました。 - サトシ講師考案「直前対策ノート」の作成と徹底活用
FPキャンプの直前対策講座でサトシ講師が紹介された「直前対策ノート」を試験1か月前から作成し、スキマ時間に繰り返し見返すことを習慣化しました。知識をノートに整理・集約することで頭の中がクリアになり、体系的に理解できるようになったことで記憶の定着にもつながりました。試験当日には、サトシ講師が語っていた「試験開始の合図と同時にコップに水一杯となる」状態で臨むことができたと感じています。
計画の見直しと高得点目標の設定で、自信を育てながら不安をコントロール
──学習を進めるにあたり、一番大変だったことは何ですか。また、その困難をどのように乗り越え、学習のモチベーションを維持しましたか。
一番苦しかったのは、試験直前期に「本当に合格できるのか」という不安に押しつぶされそうになったことです。
FP1級は試験範囲が非常に広く、試験日が近づくにつれて「この勉強量で足りるのか」「すべての範囲を網羅できるのか」といった焦りが募りました。これは本気で合格を目指しているからこその不安だと受け止めつつも、精神的な負荷が学習効率を下げることもあるため、冷静に対策を講じました。
具体的には、学習計画を何度も見直し、重要度の低い論点は思い切って捨てるなど、自分の中で納得できる整理を行いました。また、「6割で合格するのではなく、合格体験記に載るような高得点を目指す」という高い目標を掲げることで、「他の受験生よりも深く理解しよう」という意欲が湧き、結果的に自信につながり、不安のコントロールにも役立ちました。
──勉強を優先したことで、犠牲にしたことはありますか。
犠牲にしたのは、会社での昼休みや飲み会への参加、土日の家族との時間の一部、そして趣味だった運動やゲームの時間です。これらの時間をすべて学習に充てたことで、一時的にプライベートの充実感は失われました。
しかし、資格取得に本気で向き合い、目標に向かって努力を続けているという実感は、自己肯定感の向上という形で返ってきました。「自分は頑張っている」という前向きな気持ちが、長期にわたる学習のモチベーション維持につながり、結果として合格へと導いてくれたと感じています。
──動画やテキスト、問題集以外で、試験勉強に役立ったことがありましたら教えてください。
- YouTube「ほんださんFPチャンネル」の用途地域を歩く動画
- 業務で使用している税務週刊誌(税務通信や税のしるべ等)
──受験前の学習はスケジュール通り進めることができましたか?試験前の学習の進捗状況について、基礎編、応用編(計算問題・穴埋め問題)それぞれについて具体的に教えてください。
基礎編
- 理解に時間がかかってしまい、スケジュール通りには進められませんでしたが、重要度を見ながら何とか終わらすことができました。
【学習の進捗状況】80%:ビジネス教育出版の学科試験合格問題集を合計3周し、基本的にすべての問題について✕の理由が言えるように完璧にしました(一部重要性が低い論点について除く)。
応用編計算問題
- 学習スケジュール通りに進めることができました。
【学習の進捗状況】98%:問題文の中で直接関係ない条件が書かれている内容についてもなぜそのような条件が記載されているか理由が分かるようになるまで問題文を読み解きました。
応用編穴埋め問題
- 学習スケジュール通りに進めることができました。
【学習の進捗状況】90%:直近10年分の過去問で出題された穴埋め問題を3周解き、重要性が低い問題を除き、すべて書けるようにしました。
過去問演習で得た確かな自信が本番を支える
──受験前の自信のほどはいかがでしたか?
試験直前には、どんなコンディションであっても最低限の合格ラインは確実にクリアできるという自信を持って本番に臨むことができました。その自信の根拠は、直前期に取り組んだ過去問演習にあります。どの回でも得点が安定して80%以上を記録しており、自分の実力が合格水準に達していることを明確に把握できていたため、安心感を持って試験に挑むことができました。
──試験を受けた感想・手ごたえを教えてください。
正直なところ、基礎編・応用編ともに、事前に想定していたほどの手応えは感じられませんでした。
特に応用編では、普段なら躓くことなく解答できていた「タックスプランニング」でスムーズに解答できず、「相続・事業承継」では住宅資金贈与の非課税制度と相続時精算課税制度が絡む問題に時間を取られてしまい、試験中に動揺してしまいました。最後まですっきりしないまま試験が終わってしまったため、自己採点をするのがとても怖かったのですが、結果として合格ラインに達していたことが分かった瞬間は、心の底から安堵しました。
直前対策講座の受講・明確な受験期限・計算問題に対する絶対的な自信が合格への道を切り拓く
──25年9月試験で合格できた要因を3つあげてください。
- FPキャンプ直前対策講座Premiumの受講がもたらした合格への道筋とモチベーション向上
受講料や仕事の忙しさから受講を迷っていましたが、「後悔したくない」という強い気持ちで受講を決意しました。結果的に、これが合格への最大のターニングポイントだったと確信しています。模擬試験だけでなく、基礎編の過去問詳細解説や試験対策の秘訣など、合格に必要なコンテンツが体系的に提供されており、合格までの道筋が一気に明確になりました。さらに、模擬試験では会場内1位という結果を出せたことで、自信とモチベーションが大きく高まりました。今振り返っても、「この講座を受けていなかったら、合格できていなかったかもしれない」と本気で思えるほど、決定的な要因だったと感じています。 - 受験期間の設定による強い覚悟と高得点目標の明確化
長期にわたる学習でプライベートを犠牲にしすぎないよう、「2025年9月試験、もしくは2026年1月試験で必ず学科試験に合格する。できなければFP1級は諦める」という強い覚悟を持って学習期間を設定しました。この期限があったことで、知識習得への意欲が高まり、「この制度の背景は?」「他制度との違いは?」といった分野横断的な理解を深める原動力となりました。また、「本番で8割以上の得点を取る」という高い目標を掲げたことで、どんな状況でも6割合格を確実に達成できる状態を築けたことが、合格への自信につながりました。 - 応用編計算問題に対する絶対的な自信の確立
基礎編は難易度が高く、正答率が6~7割程度にとどまると予想されるため、合格を確実にする鍵は応用編の計算問題にあると分析しました。特に「タックスプランニング」の所得税計算では一つのミスが連鎖して不正解につながるリスクがあり、全分野で出題される記述式問題では部分点の判定が不透明なため、計算ミスを防ぐ体制づくりが極めて重要だと考えました。そこで、計算問題を繰り返し練習するだけでなく、間違えた際には「どこで・なぜ間違えたか」「どうすれば防げるか」といった原因と対策を徹底的に分析しました。この取り組みにより、本番では計算プロセスに絶対的な自信を持って臨むことができ、得点源として計算問題をしっかりと得点につなげることができました。
FPキャンプについて
──次にFPキャンプについて伺います。まず、FPキャンプを利用しようと思ったきっかけについて教えてください。
FP2級の学習を始めた際、口コミ評価の高かったLEC社のテキスト『FP2級合格のトリセツ』を購入しました。その中で紹介されていた、ほんださんのYouTubeチャンネルを拝見したところ、講義が驚くほど分かりやすく、自然と頭に入ってくる内容に深く感銘を受けました。
その瞬間から、「もし将来FP1級に挑戦することがあれば、迷わずFPキャンプを選ぼう」と心に決めていました。FP2級の学習段階で抱いた、ほんださんへの強い信頼感が、FP1級への挑戦を決めたときに、FPキャンプを選ぶ決定的な理由となりました。
──FPキャンプをどのように活用しましたか。
インプット用教材として活用させていただきました。
学び方そのものを変えてくれたFPキャンプの価値
──FPキャンプを利用した全体的な感想を教えてください。
他のFP講座との比較はできませんが、これまでに挑戦してきた他の資格試験の教材と比べても、FPキャンプの圧倒的な強みを実感しました。
特に印象的だったのは、ほんださんをはじめとする講師陣の「教え方のうまさ」だけでなく、「勉強法そのものの指導」に長けている点です。単なる知識の詰め込みではなく、「本質を理解すること」「記憶を定着させる方法」まで丁寧に教えてくれるため、これまで暗記が苦手だった私にとっては、「自分の勉強の仕方が間違っていた」と気づかせてくれる、まさに目から鱗の体験でした。
FPの知識だけでなく、難関試験を突破するための「学び方」そのものを身につけられたことが、FPキャンプを利用して得られた最大の価値だと感じています。
「直前対策講座」が合格への道筋を明確に
──直前対策講座はどのように役立ちましたか。
直前対策講座は、「合格のために絶対に必要なコンテンツ」だと断言できます。実際に、私にとっては合否を分けるターニングポイントとなった講座でした。
当初は受講を迷っていましたが、いざ受講してみると、その内容の濃さと、合格までの道筋を明確に示してくれる構成に圧倒されました。特に、過去問の詳細な解説や、試験直前に押さえるべきポイントの整理など、どれも実践的で、すぐに学習に活かせる内容ばかりでした。全ての受験生に自信を持っておすすめしたい講座です。
価格以上の価値を実感したFPキャンプのコスパ
──コストパフォーマンスについてはいかがですか。
FPキャンプは、コンテンツの質・実績・価格のバランスを総合的に見ても、「コストパフォーマンスは抜群」だと感じています。
FP1級学科という合格率の低い難関試験において、FPキャンプが公表している80%超の合格率という実績は、もはや「使わない理由が見つからない」と思わせるほどの説得力があります。もちろん、「絶対に合格する」という強い意志を持った受講生が多いことも一因かもしれませんが、その高い期待にしっかり応えるだけのコンテンツが揃っていると、実際に合格した今だからこそ、自信を持って言えます。
──FPキャンプを5段階で評価すると何になりますか(「1」が最低、「5」が最高)。
「5」です。コスト以上の価値を提供してくれるコンテンツであることは間違いありません。もし周囲にFP試験を受ける方がいれば、迷わずおすすめしたいと思える講座です。
──次は実技試験が待っています。実技試験に向けて現在どのように学習を進めていますか。
ちょうど仕事の繁忙期と重なってしまい、なかなかまとまった時間が取れない状況ですが、実技試験も引き続きFPキャンプで学習を進めています。
現在はインプット教材を中心に取り組み、理解を深めている段階です。学科試験でその質の高さを実感していた通り、実技試験のコンテンツも非常に充実しており、限られた時間の中でも効率的に学習を進められるという確信があります。学科合格の勢いをそのままに、このまま一気に実技試験も突破したいと思っています。
ライフプランへの活用はもちろん、将来的には副業や受験生支援にも挑戦したい
──実技試験に合格してFP1級を取得したら、今後の仕事や生活でどのように生かしていきたいですか。
FP1級を取得した暁には、まずは当初の目的である「自分自身のライフプランニング」に、この専門知識を最大限活用していきたいと考えています。資格取得をゴールとせず、知識の維持・向上にも力を入れ、たとえば金財が提供する『KINZAI NEXT』などのサービスも活用しながら、継続的な学びを続けていく予定です。
また、将来的にはFP1級の知識を活かした副業にも挑戦したいと考えています。具体的には、ファイナンシャルプランナーとしての実務はもちろん、理想としては受験生をサポートする立場で関わることができれば嬉しいです。元々勉強が苦手だった私が、FPの学習を通じて自己理解を深め、効率的な学習方法を確立できたという経験は、かけがえのない財産です。この経験を活かして、かつての自分と同じように悩みながら学ぶ受験生に寄り添い、力になれたらと考えております。
知識が生活の解像度を高め、努力がかけがえのない財産に
──FP1級学科試験の勉強を振り返って、数々の犠牲を払いながら学習を継続して良かったと感じているのはどのような点になりますか。
数々の犠牲を払いながらも学習を続けて本当に良かったと感じているのは、日常生活だけでは得られなかった「深い充実感」を味わえたことです。
FP1級という高難度の試験に挑み続けることで、仕事や家庭とは異なる場所で、自分自身の成長を実感できる時間を持てました。学ぶことそのものの楽しさを再発見できたことは、何よりの収穫です。
また、得た知識は直接仕事に結びつかなくても、ニュースの背景を理解できたり、制度改正の方向性を予測できたりと、日々の生活の「解像度」が確実に上がったと感じています。こうした視野の広がりこそが、多忙な日々の中で努力を重ねたからこそ得られた、何物にも代えがたい価値だと思っています。
受講生へのメッセージ
──最後に、FPキャンプで学ぶ受講生へのメッセージをお願いします。
FPキャンプで学んでいる皆さんは、その実績が示す通り、使っていない人よりも確実に合格に近い場所にいます。ただし、FP1級はコンテンツを使っているだけで合格できるほど甘い試験ではありません。
だからこそ、合格体験記を読んでくださっている皆さんに伝えたいのは、「絶対に合格する」という強い決意を持つことです。FPキャンプは、合格への道筋を明確に示してくれます。あとは、自分自身が立てた計画と、FPキャンプで培った実力を信じて、最後まで諦めずに走り抜けてください。
心から応援しています!
