
24歳で独学により1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。2021年に「ほんださん / 東大式FPチャンネル」を開設し、29万人以上の登録者を獲得。
2023年に株式会社スクエアワークスを設立し、代表取締役としてサブスク型オンラインFP講座「FPキャンプ」を開始。FPキャンプはFP業界で高い評価を受け、2025年1月のFP1級試験では32%を超える受験生が利用。金融教育の普及に注力し、社会保険労務士や宅地建物取引士など多数の資格試験に合格している。
FP(ファイナンシャル・プランナー)試験の合格を目指すとき、「過去問は何回分解けばいいのだろう?」と疑問に思う人は少なくありません。
やみくもに古い問題まで解くのは非効率になり、過去問演習をする回数が少なすぎても高得点を目指せないでしょう。
本記事では、FP試験合格の鍵をにぎる過去問演習について、最適な回数から具体的な学習のコツまで丁寧に解説します。
また、過去問演習をする際の重要な注意点や、効率的に試験対策ができる講座まで紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
【結論】FP試験の過去問は「9回~12回分(3年~4年分)」を解くのがおすすめ
結論からいうと、FP試験の過去問は直近9回~12回分(3年~4年分)を目安に解く方が、より高得点を目指せるでしょう。
FP3級は2024年4月から、FP2級は2025年4月から、CBT試験に移行しました。
しかし、以前の筆記試験は、年に3回(1月・5月・9月)実施されていたため、3年~4年分は回数に換算すると9回~12回分に相当します。
過去問演習は効率的に試験対策ができる学習方法になるため、何度も繰り返し解くといいでしょう。
【参考】FP試験の級別合格率
目標設定の参考として、FP試験の3級・2級・1級別の合格率を「日本FP協会」と「きんざい(金融財政事情研究会)」ごとに紹介します。
FP3級
FP3級は、FPの入門的な位置づけであり、合格率は比較的高めです。
日本FP協会
試験実施日 | 試験 | 合格率 |
---|---|---|
2024年10月~2025年2月 | 学科試験 | 85.4% |
実技試験 | 85.6% | |
2024年4月~2024年9月 | 学科試験 | 86.2% |
実技試験 | 85.8% |
きんざい
試験実施日 | 試験 | 合格率 |
---|---|---|
2024年10月~2025年2月 | 学科試験 | 49.61% |
実技試験 (個人資産相談業務) | 65.00% | |
実技試験 (保険顧客資産相談業務) | 46.76% | |
2024年4月~2024年9月 | 学科試験 | 47.63% |
実技試験 (個人資産相談業務) | 66.67% | |
実技試験 (保険顧客資産相談業務) | 47.19% |
金融財政事情研究会「CBT試験結果:2024年10月~2025年2月実施」(2025年6月調査)
日本FP協会ときんざい、どちらの団体で受検するか悩んでいる人は、以下の記事を参考にしてください。
FP2級
FP2級になると専門性が増し、実務レベルに該当するため、3級よりも難易度が上がります。
就職や転職の際に評価されやすく、FPとして活動したい人におすすめの等級です。
日本FP協会
試験実施日 | 試験 | 合格率 |
---|---|---|
2025年1月 | 学科試験 | 44.4% |
実技試験 | 48.8% | |
2024年9月 | 学科試験 | 47.1% |
実技試験 | 56.5% | |
2024年5月 | 学科試験 | 59.3% |
実技試験 | 54.9% |
きんざい
試験実施日 | 試験 | 合格率 |
---|---|---|
2025年1月 | 学科試験 | 19.79% |
実技試験 (個人資産相談業務) | 45.14% | |
実技試験 (中小事業主資産相談業務) | 26.39% | |
実技試験 (生保顧客資産相談業務) | 43.07% | |
実技試験 (損保顧客資産相談業務) | – | |
2024年9月 | 学科試験 | 19.00% |
実技試験 (個人資産相談業務) | 44.44% | |
実技試験 (中小事業主資産相談業務) | 24.35% | |
実技試験 (生保顧客資産相談業務) | 36.74% | |
実技試験 (損保顧客資産相談業務) | 61.60% | |
2024年5月 | 学科試験 | 29.70% |
実技試験 (個人資産相談業務) | 38.77% | |
実技試験 (中小事業主資産相談業務) | – | |
実技試験 (生保顧客資産相談業務) | 53.18% | |
実技試験 (損保顧客資産相談業務) | – |
金融財政事情研究会「試験結果:2024年9月試験」(2025年6月調査)
金融財政事情研究会「試験結果:2024年5月試験」(2025年6月調査)
FP3級と比較すると合格率が下がり、半数以上の人が不合格になる試験で、過去問を中心とした戦略的な学習が必須といえるでしょう。
FP1級
FP1級はFP資格の最高峰であり、非常に難易度の高い国家資格です。
日本FP協会(実技試験のみ)
試験実施日 | 試験 | 合格率 |
---|---|---|
2024年9月 | 実技試験 | 82.4% |
2023年9月 | 96.2% | |
2022年9月 | 99.0% |
きんざい
試験実施日 | 試験 | 合格率 |
---|---|---|
2025年 1月:学科試験 2月:実技試験 | 学科試験 | 16.81% |
実技試験 (資産相談業務) | 83.25% | |
2024年9月 | 学科試験 | 15.95% |
実技試験 (資産相談業務) | 82.67% | |
2024年 5月:学科試験 6月:実技試験 | 学科試験 | 16.95% |
実技試験 (資産相談業務) | 82.67% |
FP1級は難易度が高く、専門性の高さを証明できる資格だといえます。
実技試験の合格率が高い理由は、難関の学科試験を突破した人のみが受験できるためです。
級が上がるにつれて試験は格段に難しくなるため、後述で解説する過去問学習の注意点を押さえて、効率よく学習を進める必要があるでしょう。
FP試験の過去問演習を9回~12回分(3年~4年分)分解くメリット
FP試験の過去問演習を9回~12回分(3年~4年分)解くメリットを紹介します。
- 出題傾向をつかめる
FP試験は、過去に出された問題が、形を変えて繰り返されるケースが多い傾向にあります。9回~12回分(3年~4年分)の過去問を解けば、試験の全体像や頻出する分野、問題のパターンをつかめるでしょう。
- 重要ポイントを網羅できる
試験で問われる重要ポイントは、9回~12回分(3年~4年分)のうちに出題されるため、バランスよく学習できます。回数が少ない場合、知識に偏りが出る可能性があり、逆に5年以上前まで遡ると、今はもう出題されない古い論点に時間を費やしてしまう可能性があるでしょう。
- 時間配分に慣れる
学科試験は問題数が多く、実技試験は計算問題があるため、時間配分が合否を分けます。本番と同じ時間で過去問を解く練習を重ねれば、1問あたりにかけられる時間の感覚が身につき、本番でも焦らずに実力を発揮できるようになるでしょう。
1度解いただけでは知識は定着しないため、何度も過去問演習を繰り返すのが理想です。
苦手分野の克服や知識の定着などを意識しながら取り組めば、学習効果は向上するでしょう。
FP試験の過去問を解く際の注意点
過去問を解くときに、押さえておきたい2つの注意点を解説します。
最新の法令に対応して学習する
FP試験で最も注意すべきなのが「法改正」です。FP試験の問題は、税制や社会保険、年金制度など、私たちの生活に関連した法律をもとに作成されます。
FP試験に関わる法律は毎年のように改正されるため、「古い過去問の答えが現在では不正解」という可能性も少なくありません。
例えば、数年前の過去問を解いて、「配偶者控除は〇〇円」と覚えても、税制改正で金額が変わっていれば、本番の試験で失点につながります。
このように、古い知識をインプットしてしまうのは、合格を目指す上で非常に危険です。
過去問を解くときは、必ず最新の法令に対応した教材を使い、現在の制度ではどうなるのかを確認しながら学習を進める必要があります。
独学の場合は、法改正の情報を自分で探さなければならない手間とリスクがあることを覚えておきましょう。
解きっぱなしにせず復習を徹底する
過去問を解く際に、「自分の弱点をみつけ、知識を定着させる」という点を意識し、解きっぱなしにしないよう気を付けてください。
問題を解いて丸つけをして一喜一憂するだけでなく、必ず復習するのが合格へのポイントです。
「どうして問題を間違えたのか」を徹底的に分析し、苦手を克服すると高得点につながるでしょう。
(例)分析方法
- 単なる知識不足だったのか?
- 問題文の読み間違いや勘違い(ケアレスミス)だったのか?
- 知識はあったが、応用力が足りなかったのか? など
「アウトプット(演習)→復習→インプット(テキスト)」のサイクルを繰り返すことが、知識を身につける上で重要です。
【無料あり】FP試験の過去問を入手する方法
実際に過去問を手に入れる方法を、無料・有料を含めて3つ紹介します。
【無料】公式サイトからダウンロードする
FP試験の実施機関である「日本FP協会」と「きんざい」の公式サイトでは、直近数回分の過去問と模範解答がPDF形式で無料公開されています。
コストをかけずに過去問演習をはじめたい人に向いているので、ぜひ活用してください。
- 日本FP協会:「試験問題・模範解答」はこちら
- きんざい:「試験問題・模範解答」はこちら
ただし、公式サイトで提供されているのは試験問題と模範解答のみのため、詳しい解説はありません。
「なぜその答えになるのか」を自分で調べる必要があり、初心者にはハードルが高い可能性があるでしょう。
【有料】市販の過去問題集を利用する
書店やオンライン書店などでは、さまざまな出版社からFP試験の過去問題集が販売されています。
市販の問題集を利用すれば、各問題に対し、丁寧な解説がついているため、公式サイトよりも効率的に学習可能です。
また、最新の法改正に対応して編集されているものがほとんどなので、安心して学習に取り組めるでしょう。
1冊2,000円〜3,000円程度の費用がかかりますが、自身のメモを書き込めるため、情報を1つにまとめやすい点はメリットです。
解説のわかりやすさやレイアウトなど、「これなら続けられる!」と思える1冊を、実際に手に取って選んでください。
【おすすめの記事】
2025年|FP試験におすすめのテキストと問題集!中古品や前年度版の注意点も解説
【有料】FP試験対策講座を活用する
予備校や通信講座などのFP試験対策講座を受講すると、最新法令対応の教材で、必要な知識をスピーディーに学べます。
講座では、プロの講師が厳選した質の高い過去問やオリジナル問題が提供されるため、効率的に学習を進められるでしょう。
つまずきやすいポイントを熟知した講師による解説は、独学よりも理解しやすい傾向にあります。
費用はかかりますが、その分最短ルートで合格を目指せる環境が手に入るため、効率重視の人におすすめの学習方法です。
過去問と合わせて実践したい!FP試験に効率よく合格する学習のコツ
過去問演習の効果を向上させ、効率よく合格をつかむためのコツを3つ紹介します。
インプットとアウトプットのバランスを意識する
FP試験の学習は、「インプット」と「アウトプット」のバランスを意識しながら学習を進めると、効率的に学習可能です。
精神科医の樺沢紫苑先生は、「インプット3:アウトプット7」のバランスがいいと解説しています。
参照:STUDY HACKER「脳科学が証明。“勉強が捗る” 3つの黄金比「3:7」「25:5」「1:5」がすごすぎる。」(2025年6月調査)
バランスを意識しながら、インプットよりもアウトプットに時間をかけ、記憶をスピーディーに定着させましょう。
勉強に不慣れな場合、インプットに時間をかけすぎてしまうケースもあるため、注意してください。
「完璧に覚えてから問題を解こう」とテキストのみ読んでいると、実践力が身につかず、本番で失点につながります。
逆に、アウトプットの割合が多すぎても、基礎知識がなければ応用問題に対応できないため、バランスが重要です。
スキマ時間を活用し、着実に学習を進める
社会人や主婦・主夫の人にとって、まとまった勉強時間を確保するのは簡単ではないでしょう。
しかし、日常生活に潜む5分~10分程度の「スキマ時間」を有効活用すれば、1日1時間~2時間程度の学習時間を確保できます。
スキマ時間で1日1時間勉強する場合のモデルケースを、以下で紹介します。
【モデルケース:1日1時間】
- 朝の身支度中:10分
- 通勤時間(往路):10分
- 昼休憩中:10分
- 通勤時間(帰路):10分
- 夕食準備中:10分
- お風呂上り後(スキンケア・ドライヤー中など):10分
短い時間で学習する場合、すぐに学習をはじめられる「単語帳」「スマホアプリ」「デジタル教材」などを利用するのがおすすめです。
いつでもどこでも学習できる環境を整え、着実に知識を身につけましょう。
【おすすめの記事】
解説動画で「なぜ?」を理解し記憶に定着させる
すぐに理解できない箇所は、YouTubeなどで公開されている解説動画の視聴がおすすめです。
FP試験は専門用語が多いため、「テキストを読んでも理解できない…」「専門用語のイメージがわかない」と感じる可能性があります。
初心者の場合は、年金の仕組みや複雑な税金の計算などは、文字だけでは理解が難しく感じ、挫折してしまうケースも少なくありません。
しかし、解説動画は、図やイラストを交えながら視覚と聴覚に訴えかけるため、文字だけの情報よりも格段に理解しやすくなります。
特に、「なぜそうなるのか」という理屈や背景を、講師が分かりやすい言葉でかみ砕いて説明してくれる動画がおすすめです。
自身の学習スタイルに合う講師を見つけ、効率的に知識を深め、記憶を定着させましょう。

私のYouTubeチャンネル「ほんださん / 東大式FPチャンネル」では、ユーモアを交えて解説しています!ぜひ活用してみてください!
最短合格を目指すなら!法改正にも対応した「FPキャンプ」がおすすめ
「法改正への対応が不安」「独学での復習に限界を感じる」「効率よく本質的な理解をしたい」を解決できる、FPキャンプを紹介します。
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FP2級で比較!FPキャンプの合格率は平均よりも高め
FPキャンプは、直近10回分の過去問を分析しているため、本当によく出る重要ポイントを押さえた学習が可能です。
そのため、FPキャンプ生の合格率は非常に高く、高得点を目指せるコンテンツだといえます。
以下では、2025年1月に実施された「FP2級試験」の合格率を、全体とFPキャンプ生で比較しました。
試験 | 全体 | FPキャンプ生 |
---|---|---|
学科試験 日本FP協会・きんざい | 31.6% | 87.8% |
実技試験 日本FP協会 | 48.8% | 92.6% |
実技試験 きんざい (個人資産相談業務) | 45.1% | 89% |
実技試験 きんざい (生保顧客資産相談業務) | 43.1% | 100% |
このように、全体とFPキャンプ生の合格率を比較すれば、その差は歴然です。
この結果は、FPキャンプが単なる知識の詰め込みではなく、「なぜそうなるのか」という本質的な理解ができる教材だといえます。
各知識を本質から理解できていれば、応用問題にも対応できるため、受講生1人1人の実力を着実に引き上げている証といえるでしょう。
効率的かつ確実に合格をつかみたいと考える人にとって、FPキャンプは強力なサポーターとして役立ちます。



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過去問演習は必須!最短でFP試験に合格しよう
FP試験の過去問は、9回~12回分(3年~4年分)を解くのが、効率的に学習できるため、おすすめです。
過去問演習は、出題傾向をつかめ、重要ポイントを網羅できるなどのメリットがあるため、FP試験対策に欠かせません。
しかし、過去問を解く際は、最新の法改正に対応した教材を選び、解きっぱなしにせず復習する点に気を付けましょう。
学習効果を高めるために、インプットとアウトプットのバランスを意識し、スキマ時間を活用するなどの学習方法がおすすめです。
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