50代でもファイナンシャルプランナーを目指せる?メリットや未経験でも稼ぐ方法を解説

この記事を書いた人
本多遼太朗

24歳で独学により1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。2021年に「ほんださん / 東大式FPチャンネル」を開設し、28万人以上の登録者を獲得。

2023年に株式会社スクエアワークスを設立し、代表取締役としてサブスク型オンラインFP講座「FPキャンプ」を開始。FPキャンプはFP業界で高い評価を受け、2023年9月のFP1級試験では約15%の受験生が利用。金融教育の普及に注力し、社会保険労務士や宅地建物取引士など多数の資格も保有している。

「定年後の収入源がほしい」「お金の知識を身につけたい」といった考えから、ファイナンシャルプランナー(FP)資格に関心がある人も多いのではないでしょうか。

しかし、「未経験でもFPになれる?」「試験勉強についていけるか不安…」という、疑問や不安を感じ、一歩を踏み出せないケースも少なくありません。

本記事では、新しい挑戦をはじめる50代に向けて、FPを目指すメリット・デメリット、未経験から収入を得るための現実的な方法、効率的な学習法まで詳しく解説します。

目次

【結論】50代でもファイナンシャルプランナーとして働ける!

結論として、50代からでもFPとして働けます。FP資格は、年齢に関係なく努力次第で取得でき、その知識やスキルを活かせる場は多様にあるためです。

50代ならではの豊富な人生経験は、顧客の悩みや状況に深く共感し、経験したからこそ伝えられるアドバイスがあるでしょう。

FPになる上で大切なポイントは年齢ではなく、学ぶ意欲と人の役に立ちたいという気持ちだといえます。

ファイナンシャルプランナーの基礎知識

FPの仕事内容や働き方の基本をおさえておきましょう。

FPの仕事内容

FPは、「お金に関する悩みの解決や目標達成をサポートする専門家」です。顧客のライフプラン(人生設計)に合わせ、経済的な側面から個人に合った計画を立て、実行をサポートします。

【サポート分野】

  • ライフプランニングと資金計画
  • 保険によるリスク管理
  • 金融資産運用
  • タックスプランニング
  • 不動産
  • 相続・事業承継

【具体例】

  • 家計の見直し
  • 資産運用
  • 老後資産準備
  • 相続対策 など

老後も働ける!FPの多様な働き方

FP資格の魅力の1つは、ライフスタイルに合わせて多様な働き方を選べる点です。

  • 企業系FP

金融機関や不動産会社などに所属し、自社の商品と絡めてFPサービスを提供します。安定した基盤で働ける一方、企業の方針に沿った活動をしなければなりません。

  • 独立系FP

特定の企業に属さず、独立した立場で顧客のサポートをします。中立的な提案ができ、やりがいも大きいですが、自分の力で顧客開拓などをする必要があります。

  • 副業FP

本業の傍ら、休日などを利用してFPとして活動します。低リスクではじめられ、セミナー講師・記事執筆・個人相談などからスタートが可能です。

50代からファイナンシャルプランナーを目指すメリット

年齢を重ねてからの挑戦には、50代だからこそのメリットがあります。

定年後も活かせる専門スキルで「生涯現役」を目指せる

FPで学ぶ内容は、人生を豊かに暮らす上で重要なお金の知識になるため、時代が変わっても必要とされ続けます。

定年後も専門家として活躍し、経済的な安定と社会とのつながりを保ちやすいのは大きな魅力です。

体力的な負担が比較的少ない業務が多い点も、長く働き続けやすいポイントといえるでしょう。

これまでの社会経験・人生経験が顧客の信頼につながる

「50代だから遅いのでは…」とネガティブに感じていても、50代の豊富な社会経験・人生経験は顧客の信頼を獲得できる強い武器として活躍します。

なぜなら、住宅購入・教育・老後・介護・相続などの顧客が抱える悩みは、自分が経験したり、身近に感じてきた内容であるケースが多いためです。

実体験から出る言葉や共感力は、「この人にお願いしたい」という深い安心感と信頼を顧客に与えられます。

自分の家計管理・資産形成にも役に立つ

FPの知識は、老後資金の準備、保険の見直し、資産運用(NISA・iDeCo活用など)、相続対策といった「50代が直面する課題」に必要な知識が身につきます

自分の金融リテラシー(お金の知識・判断力)を高められると、お金の不安を具体的な計画に変え、自信を持って将来に備えられるでしょう。

場所や時間に縛られない働き方も可能に

独立系FPや副業FPとして活動する場合、働く時間や場所を自分で選べるメリットがあります。

対面相談だけではなく、Zoomやチャットを使ったオンライン相談なども選べるので、自宅で仕事ができ、体力面での負担も軽減できるでしょう。

趣味や家族との時間を大切にしながら、自分のペースで仕事量を調整するなど、柔軟な働き方が可能です。

50代からファイナンシャルプランナーを目指すデメリット

デメリットをしっかり理解し、FPが自分に合う資格か見極めましょう。

「勉強時間」と「記憶力」がハードルになる

50代は仕事や家庭で忙しい人が多く、学習時間の確保が課題となるケースが多いです。

また、記憶力が以前より低下したと感じる人も少なくないため、学習効率を高める工夫が必要だといえます。

対策としては、スキマ時間の活用(通勤中・休憩中にスマホで学習するなど)や、繰り返し学習による記憶の定着が有効です。

ほんださん:おすすめの学習テクニックを記事の後半で紹介しています!

すぐに収入に直結しない可能性がある

FP資格を取得しても、すぐに安定した収入が得られるとは限りません。未経験の場合は、実務経験を積み、顧客の信頼を得るまでには時間がかかります

資格取得はスタートラインと考え、コツコツと実務経験を積み、収入へとつなげていきましょう。

確定申告が必要なケースがある

独立・副業で収入を得る場合、収入が一定以上の人は自分で確定申告をする必要があります。

はじめのうちは、売上・経費などの記帳作業は時間がかかるため、早めに準備をはじめておくといいでしょう

しかし、FPの学習で税金の知識や数字に強いスキルも得られるので、比較的スムーズに進められる可能性があります。

【確定申告の期間】

毎年2月16日から3月15日(前後あり)

【確定申告の条件】

  • 個人事業主/フリーランス:1年間の所得が48万円を超えた場合
  • 会社員/アルバイトなどの副業:年間所得が20万円を超える場合

【未経験】50代からファイナンシャルプランナーで稼ぐ方法

「資格を取って、どうやって収入につなげるのか?」という点について、現実的な方法とステップを解説します。

50代から企業FPへの転職は難しい!他の働き方を選ぶのも1つ

50代・未経験で金融機関などに正社員として転職するのは簡単ではありません。50代の転職が難しい理由は、以下の通りです。

【正社員への転職が難しい理由】

  • 体力・健康面での不安を感じる
  • 未経験でも可能な求人が少ない
  • 勤務できる年数が短い
  • 若い世代より正社員の求人件数は少ない など

しかし、FPはさまざまな選択肢から働き方を選べるので、転職だけにこだわらず、副業や独立といった働き方に目を向けるのが現実的だといえます。

副業は、現在の収入を維持しつつ低リスクでFPキャリアをスタートでき、50代・未経験者には非常におすすめです。

未経験からはじめるFP!現実的な3つのステップ

未経験から収入を得るには、段階を踏むことが重要です。

Step1:FP資格を取得する

顧客の信頼を得て仕事をするには、FP2級以上の知識が求められるので、まずはFP2級の取得を目指しましょう

FP資格には3つの種類があるため、個人の目標に合った資格を選べば、より活躍できるでしょう。

【3つのFP資格】

  • FP技能士:最も知名度の高い国家資格で、3級・2級・1級に分けられている

ファイナンシャルプランナー(FP)とは?メリット・勉強方法を徹底解説

  • AFP:2級FP技能士相当の民間資格で、2年ごとの更新あり

AFPとは?取得方法・注意点・向いている人の特徴などを解説

  • CFP:1級FP技能士相当の民間資格・国際資格で、2年ごとの更新あり

CFP資格とは?特徴・取得方法・活かし方などを徹底解説

ほんださん

3つのFP資格について知りたい人は、上記の記事をご覧ください!

Step2:実績を積む

資格取得後は、家族・友人・知人の無料相談、ブログ・SNSでの情報発信など、できることから経験を積むのがおすすめです。

実際に相談を受け、「どういう悩みが多いか」を調査し、年齢・性別・家族構成などに分け、データを収集するのもいいでしょう。

また、無料相談を受けた家族・友人などにアンケートを取り、よい点・悪い点などを調査するのもおすすめです。

Step3:副業をはじめる

実績を積み次第、スキルマーケットやクラウドソーシングサイトなどを活用して副業をはじめましょう。

週末の個別相談、オンラインアドバイス、小規模セミナー講師、Web記事執筆などが挑戦しやすいので、選択肢の1つとしておすすめです。

最初は実績を作るため低価格に設定し、経験と自信に応じて見直していくといいでしょう。

実績を積み上げ、副業が軌道に乗れば、独立や前職経験などを活かした専門分野特化(例:元建設業なら建設業従事者向けFP)を目指す道も開けます。

副業のはじめ方や収入について知りたい人は、副業はファイナンシャルプランナーがおすすめ!メリット・はじめ方・収入額を解説を参考にしてください。

学習テクニックで効率化!合格率を上げる勉強方法

FP試験合格に向けて、役立つ学習テクニックとおすすめの学習ツールを紹介します。

PQRST法でより深く理解する

PQRST法とは、より深く理解するための学習テクニックです。

【やり方】

  1. P(Preview:予習)
    学習内容の見出し・図表・概要などを見て、全体を把握する。
  1. Q(Question:質問)

各見出しや重要なポイントに対し、「なぜそうなるのか?」といった疑問を立てる。

  1. R(Read:読む)

疑問の答えを探しながら読み、重要な箇所には線を引き、メモを取る。

  1. S(Summarize:要約)

読んだ内容を自分の言葉で要約し、キーワードや重要なポイントを書き出す。

  1. T(Test:テスト)

自分で作成したテストを解き、間違えた問題は再度テキストを読み返す。

ポモドーロ・テクニックで勉強へのハードルを下げる

ポモドーロ・テクニックとは、「25分集中して学習し、5分休憩する」という短いサイクルを繰り返す時間管理術です。

人間の集中力は長時間持続しないため、ポモドーロ・テクニックを活用しながら集中力を維持します。

「25分だけがんばろう!」という気持ちから、勉強へのハードルを下げられるでしょう。時間を計りながら過去問や模擬試験を解く

時間を計りながら過去問や模擬試験を解く

学習の仕上げ段階では、本番の試験時間を意識して、時間を計りながら過去問や模擬試験を解く練習を取り入れましょう。

時間配分の感覚が身につき、解答スピードを上げる訓練になり、苦手な分野を把握できます。

他の学習テクニックが知りたい人は【FP試験対策】もう勉強方法に迷わない!合格を掴むための学習テクニック大全をご覧ください。

「FPキャンプ」で暗記量を減らす

YouTube登録者数28万人以上のほんださんが運営する「FPキャンプ」は、お金の知識を本質から理解できるため、暗記だけに頼りません

FPの知識は細かな数字が多く、「A制度とB制度の数字が似ていて暗記が苦手…」と感じるケースも多いです。

しかし、本質から理解できていれば、「A制度は〇〇のための制度だから…」と考えて知識を思い出せます。

【FPキャンプのメリット】

  • 低価格で受講が可能(FP3級対策は990円から)
  • お金の知識をしっかりと理解できる
  • すべきことが分かる「学習スケジュール」が提供されている
  • 最新法令に対応した解説講義の視聴ができる
  • 独自のアプリからテキストと問題集などの確認が可能
  • 動画専用のプラットフォームで勉強に集中できる
  • 専門講師陣が開発した問題集で徹底的に対策が可能

「FPキャンプ」について詳細を知りたい人は、FP解説で人気のほんださんが運営!FPキャンプの特徴・料金・口コミを徹底調査をご覧ください。

FPへの第一歩を【FPキャンプ】で踏み出そう!

50代からファイナンシャルプランナーをはじめ、人生を全力で楽しもう

結論として、50代・未経験からFPを目指せますが、決して簡単な道ではありません。しかし、挑戦する価値のある、大きな可能性を秘めた選択肢だといえます。

FP資格は、定年後のキャリアや収入だけでなく、自分の人生を豊かにする知識となり、経済的な豊かさも手に入れられるでしょう。

50代の豊富な人生経験が顧客の信頼を獲得でき、若い世代には真似できないサービスを提供できる可能性があります。

学習テクニックやFPキャンプのような学習ツールを活用してFP試験に合格し、より豊かな人生を楽しみましょう。

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