
24歳で独学により1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。2021年に「ほんださん / 東大式FPチャンネル」を開設し、32万人以上の登録者を獲得。
2023年に株式会社スクエアワークスを設立し、代表取締役としてサブスク型オンラインFP講座「FPキャンプ」を開始。FPキャンプはFP業界で高い評価を受け、2025年9月のFP1級試験では48%を超える受験生が利用。金融教育の普及に注力し、社会保険労務士や宅地建物取引士など多数の資格試験に合格している。
人生100年時代といわれる現代において、50代は折り返し地点にすぎません。
しかし、役職定年や再雇用による収入減、親の介護、自身の健康問題など、将来に対する漠然とした不安を抱く人は多いのではないでしょうか。
老後の資金不足に焦りを感じ、何か対策を講じなければと悩む人もいます。
50代からの自己投資で重要なのは、趣味や教養ではなく、将来を守るスキルを身につけることです。
限られた時間と資金を投じる以上、確実にリターンが得られるものを選ばなければなりません。
本記事では、資産を守りながら稼ぐ力を養える「お金の知識」や学習方法などについて解説します。

50代の自己投資は「稼ぐ」と「守る」の両立が重要
50代の自己投資では、現在の資産を確実に守りつつ、定年後も継続的に稼げる土台を作る戦略が重要です。
人生100年時代、定年後の期間は「30年以上」ある
これまでは60歳で定年を迎え、余生を静かに過ごすのが一般的でした。
しかし、平均寿命が延びた現代において、60歳はまだ現役世代といっても過言ではありません。
仮に90歳~100歳まで生きるとすれば、定年後には30年~40年もの時間が残されています。
残された長い期間を、年金と貯蓄だけで過ごすのは精神的にも経済的にも大きな負担です。
定年後も社会と接点を持ち、収入を得る手段を持っておけば、経済的な安定だけでなく生きがいにもつながります。
現役時代に培った経験に加え、新たなスキルを習得して、セカンドキャリアの選択肢を大きく広げられると理想的です。
50代のうちに学び直して、残りの30年を主体的に生きるための準備期間を有効活用していきましょう。
インフレ・増税に対抗する「家計防衛力」が不可欠
日本は長らくデフレが続いてきましたが、近年はインフレへと変化しています。
物価上昇により現金の価値が目減りするなか、銀行預金で資産管理をしていては、資産を守りきれません。
また、社会保険料や税金の負担も増加傾向にあり、手元に残る収入は伸び悩んでいます。
さまざまな負担が増える中で資産を守るためには、正しいお金の知識を使った「家計防衛力」が大切です。
無駄な支出を減らし、適切な節税対策をして、インフレに負けない資産運用を実践する必要があります。
知識がないままでは、知らず知らずのうちに資産を減らしてしまう可能性があるため、注意しなければなりません。
自分や家族の資産を守るための知識は、誰かに任せるのではなく、自身で身につけるべき教養です。
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新しい学びで脳を活性化させ「資産寿命」を延ばす
新しい知識を学び、頭を使うことは、脳の老化を防ぐための効果的なトレーニングです。
新しい知識に触れ、脳に刺激を与えると、記憶力や判断力を高められ、認知機能の低下も防げます。
脳のよい状態をキープするだけでなく、資産寿命を延ばすことも、人生100年時代の現在では必要な考え方です。
資産寿命とは、今ある資産がつきてしまう期間を指し、老後資金準備を進める上で欠かせません。
無計画のまま老後生活を過ごしてしまうと、現在ある資産が底をつき、「ただ生きるだけの生活」に変わってしまう可能性があります。
人生の最期まで楽しみたい人こそ、資産寿命を考えて、計画的にお金を使う必要があるでしょう。
自己投資から「稼ぐ力」を手に入れ、資産寿命が少しでも長く続くような働きかけを意識したほうが、安心して生活を送れます。
50代から学習を継続させれば、脳を若々しく保ち、将来にわたって自身の財産を適切に管理する能力を維持できます。
学び続ける姿勢こそが、精神的にも経済的にも若返るアンチエイジングといえるでしょう。
お金の知識なら「FP資格」が最適
数ある資格やスキルのなかで、50代におすすめなのが「FP資格(ファイナンシャルプランナー)」です。
FP資格とは
FP資格の正式名称は「FP技能士(ファイナンシャル・プランニング技能士)」で、3級・2級・1級に分かれた国家資格です。
お金に関する総合的な知識を習得できるため、「生きるための知識」といえます。
試験は学科試験と実技試験で構成されており、幅広い分野から出題されます。
3級は入門レベルとして高い合格率を誇りますが、2級から実務レベルの知識が求められるため、計画的な学習が欠かせません。
50代から学習をはじめる場合、FP3級から基礎を固め、2級・1級へとステップアップするのもよいでしょう。
段階的に目標を設定できるため、挫折しにくいのも特徴です。
6分野のお金の知識を学べる
FPの学習範囲は非常に広く、以下の6つの分野を体系的に学びます。
- ライフプランニングと資金計画
社会保険制度や年金の仕組み、教育資金や住宅資金の計画方法を学びます。自分の老後資金を計算する上で基礎となる分野です。
- リスク管理
生命保険や損害保険の仕組み、適切な保険の選び方を学びます。リスク管理の知識があれば、過剰な保障内容の保険を見直せ、家計改善に大きな効果を発揮します。
- 金融資産運用
株式や債券、投資信託などの金融商品の特徴や、経済指標の見方、ポートフォリオの組み方を学びます。インフレ対策としての資産運用に欠かせない知識です。
- タックスプランニング
所得税や住民税の計算方法、各種控除の仕組みを学びます。正しい税金の知識を持っていれば効率的に節税ができ、手元に残るお金を増やせます。
- 不動産
不動産の購入や売却にかかる法律や税金、賃貸経営の基礎知識を学びます。自宅の買い替えやリフォームを検討するときにも役立ちます。
- 相続・事業承継
相続税の計算や遺言書の作成、贈与の仕組みを学びます。50代にとって避けては通れない相続問題に備えるための重要な知識です。
これらの6分野は、試験勉強にとどまらず、日々の暮らしや老後の計画にそのまま活かせるものばかりです。
50代の悩みをカバー可能
FP資格で学ぶ6分野は、50代の悩みを解決する基盤です。
例えば、親の介護費用や自身の年金受給額への不安は「ライフプランニング」で解消できます。
健康リスクへの備えや医療保険の見直しは「リスク管理」の領域です。
退職金の運用方法は「金融資産運用」で学び、定年後の税金対策は「タックスプランニング」が役立ちます。
さらに、自宅の活用や処分に関する問題は「不動産」、親からの遺産相続や自身の子への資産継承は「相続・事業承継」の知識で対応可能です。
つまり、FP資格の勉強をすれば、50代が抱える将来への不安を解消し、具体的な解決策を自ら導き出せるようになります。
専門家に頼るだけでなく、自身で最適な答えを見つける基準を持つことが、資産を守る第一歩です。
自己投資に「FP資格」が最適な5つの理由
FP資格が50代にとって大きなメリットを5つ挙げます。
①経済的な不安を解消し、人生と向き合える
FP資格を学ぶメリットは、漠然としたお金の不安が消える点です。
「老後資金が足りないかもしれない」という恐怖の原因は、現状と将来の収支が把握できていない点にあります。
FPの知識を用いてキャッシュフロー表を作成すれば、何歳でいくら必要なのか、いつ資金が不足するのかを可視化できます。
問題が数値化されれば、具体的な対策を立てられるでしょう。
「65歳まで働けば問題ない」「生活費を月2万円下げれば破綻しない」などの目標が定まるため、精神的な余裕が生まれます。
お金の悩みから解放されれば、家族との時間や趣味など、人生の大切な要素に向き合えるようになります。
お金の悩みを具体的な対策に変え、心の健康も維持しましょう。
②税金や保険の知識で「資産防衛」ができる
FPの知識は、家計の無駄を省くための武器になります。
お金の知識がない場合、必要以上の保険に加入していたり、本来受けられるはずの税制優遇を活用していなかったりします。
例えば、公的医療保険の高額療養費制度を正しく理解していれば、民間の医療保険を最低限に抑え、浮いた保険料を貯蓄に回せるでしょう。
また、医療費控除やセルフメディケーション税制などの仕組みを知っていれば、確定申告を通じて払いすぎた税金を取り戻せます。
これらの節約効果は、年間で数万円から数十万円に及ぶことも珍しくありません。
制度を活用した支出削減は確実なリターンをもたらすため、学ぶだけで家計が改善するのは、FP学習の大きな魅力です。
③iDeCoやNISAでかしこく「老後資金準備」ができる
NISAやiDeCoなどの制度が普及していますが、仕組みを十分に理解しないまま利用している人もいます。
FP学習を通じて、メリットや注意点、投資信託の選び方を論理的に理解できるようになります。
特に50代は、運用期間が限られているため、リスクを取りすぎない運用が欠かせません。
若い頃のようにハイリスクな株式に集中投資するのではなく、債券を組み入れてリスクを分散するといった判断も自分でできます。
金融機関の窓口でのアドバイスを鵜呑みにするのではなく、自身で決める力を身につけ、効率的に資産を増やしましょう。
④定年後の「働き方」や「副業」の選択肢が増える
FP資格は、定年後のセカンドキャリアでも役立ちます。
これまでのスキルや経験を活かし、ある分野に特化したFPとして活躍するのもよいでしょう。
例えば、教師経験がある人は「教育資金に特化したFP」として、30代や40代の人の相談に乗るなどの仕事も選べます。
オンライン相談やオンラインセミナーなど、在宅でできる仕事を選べば、60代・70代になっても活躍できます。
50代のうちから副業FPとして活動すれば、スムーズにセカンドキャリアを歩めるでしょう。
他にも、Webライターとして金融記事を執筆したり、SNSで情報配信をするなど、さまざまな働き方があります。
定年後も社会から必要とされ、収入を得る手段を持てれば、老後の安定にもつながります。
⑤相続や贈与など「家族を守る終活」に役立つ
50代は、親の相続や自身の終活に向けて準備を検討しだす世代です。
相続は、事前の準備がなければ親族間のトラブルに発展したり、多額の相続税が発生したりする可能性があります。
FPの学習を通じて、法定相続分や遺留分、相続税の基礎控除などの知識を得ておけば、いざというときに慌てません。
また、生前贈与を活用した節税対策や、自身の財産をスムーズに子へ引き継ぐための準備も進められます。
自分自身だけでなく、親や子どもを含めた家族全員の資産を守るために、相続の知識は必要です。
円満な相続は、遺された家族の絆を守ることにもつながります。
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暗記は無理?50代でも挫折しない大人の勉強法
「若い頃のように丸暗記ができない」「覚えたそばから忘れてしまう」と不安に感じる人に向けて、大人の勉強法を解説します。
丸暗記は卒業!「本質理解」を意識する
50代の学習において、用語や数字を丸暗記するのは非効率で、挫折の原因になります。
暗記よりも、「なぜそうなっているのか」という背景や本質を理解すれば、細かな数値を覚えられなくても、思考力で対処できます。
例えば、税金の控除額を暗記するのではなく、「この制度はどのような人を救うために作られたのか」と意識してみましょう。
「遺族年金は非課税」と覚えずに、「残された家族を守る収入源だから、税金は取られない」と覚えれば記憶に定着しやすくなります。
50代には、若い世代にはない豊富な人生経験があります。
「あのときの手続きはこういうことだったのか」と、自身の経験と知識を結びつけて、理解を深めましょう。
脳の成人年齢は30歳、最盛期は40代後半~50代といわれているため、学生時代の学習法を卒業するのがおすすめです。
納得しながら進める学習スタイルに切り替えて、知識を深めてみてください。
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机に向かわない「ながら学習」を取り入れる
忙しい50代にとって、机に向かって勉強する時間を確保するのは簡単ではありません。
仕事や家事、介護などでまとまった時間が取れない場合は、「ながら学習」が有効です。
ベッドの上で横になりながら単語帳を見る、家事をしながら動画を見るなど、生活に勉強を溶け込ませるとよいでしょう。
音声や動画による学習は、視覚と聴覚の両方を刺激するため、テキストを読むだけの学習よりも記憶に残りやすいといわれています。
面白さを感じられる解説や、話し手に魅力があるコンテンツであれば、楽しみながら学習を続けられます。
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通勤や家事の「スキマ時間」を積み重ねる
学習を継続するコツは、気合を入れて長時間勉強するのではなく、短時間の学習を積み重ねることです。
5~10分程度の生活に隠れているスキマ時間を有効活用しましょう。
例えば、電車の待ち時間、昼休み、入浴中などの時間で勉強するのがおすすめです。
スマホアプリを使って問題を解いたり、電子書籍でテキストを読んだりすれば、場所を選ばずに勉強できます。
スキマ学習を習慣化してしまえば、忙しい日常のなかでも無理なく知識を積み上げられます。
50代の勉強は、生活の一部に自然に溶け込ませることが成功の鍵です。
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スキマ時間でFP試験に合格しよう!メリット・注意点・勉強方法を解説
【東大式】本質学習なら「FPキャンプ」が最適
「独学での学習に自信がない」と感じる人には、FP試験対策に特化した学習コンテンツ「FPキャンプ」がおすすめです。
①「なぜ?」から教える本質的な知識を提供
FPキャンプの特徴は、「本質学習」を重視している点です。
FPキャンプを運営するほんださんは、試験対策のテクニックではなく、制度や法律の背景を解説します。
「この数字になる理由」「この制度が必要な理由」を面白おかしく、分かりやすく説明するトーク力は、知識を定着させる後押しになります。
本質を重視した講義スタイルは、大人の学習法と相性がよいため、暗記力に自信がない人でも安心です。
「なるほど!」と腑に落ちる体験は、学ぶ楽しさを思い出させてくれます。
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②無料コースで気軽にトライできる
いきなり有料のスクールに申し込むのはハードルが高いと感じる人でも、FPキャンプなら安心です。
FPキャンプでは、FP3級(学科試験対策)コースを無料で提供しています。
無期限で試せるため、ほんださんの講義スタイルが自身に合うかじっくりと確認できます。
無料コースでも妥協していないクオリティとボリュームがあり、これだけでも学科試験の対策が可能です。
自身のペースや予算に合わせて学習方法を選べる柔軟性も、多くの支持を集める理由です。
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③FPで稼ぎたい人でもOK!FP1級まで学習可能
FPキャンプは、初心者向けの3級だけでなく、実務レベルの2級や、上級レベルの知識が求められるFP1級までカバーしています。
FP1級は合格率が低く、独学での合格は極めて困難といわれる難関資格です。
しかし、FPキャンプのカリキュラムであれば、難解ポイントも本質から理解できるため、効率的に合格レベルの実力を養えます。
定年後にFPとして稼ぎたい、独立開業を目指したいと考えるなら、1級取得は大きなアドバンテージになります。
趣味レベルの学習からプロを目指す本格的な学習まで、目標に合わせて長く付き合えるコンテンツです。
意味のある自己投資で、人生後半戦を豊かにしよう
50代からの自己投資は、残りの人生を豊かにするためのよい手段です。
数ある選択肢のなかでも、お金の知識(FP)は、資産を守り、増やし、稼ぐことにつながる価値のあるスキルといえます。
独学での暗記学習に限界を感じたら、ぜひ「本質」から学べるFPキャンプを活用してみてください。
正しい知識を身につければ、将来への不安は自信へと変わります。
今日から学びをはじめ、安心で充実したセカンドライフを手に入れましょう。
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本記事ではFP資格のメリットについて解説しましたが、具体的にどのような仕事や副業で収入を得られるのか、気になる人も多いでしょう。
以下の記事では、定年後にFP資格を活かして働くための具体的な方法や、未経験から稼ぐためのステップについて詳しく解説しています。
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