年金の受け取り（ライフプランニングと資金計画）完全講義シリーズ

「年金って、いつからもらえるの？」「65歳になったら自動的にもらえるんじゃないの？」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

実は、年金は65歳になっても自動的に支給されるわけではなく、「裁定請求」という手続きを行うことで初めて受け取ることができます。

また、受け取りが始まる月や支給日（偶数月の15日など）にもルールがあり、ここを混同しやすいのが試験の落とし穴です。

この記事では、年金の受け取りに関する基本的な流れ（裁定請求の方法や時期）、支給開始月、受け取りのタイミングなどを整理してわかりやすく解説していきます。

年金の受け取り：正しく受け取るために必要なこと

年金の裁定請求：年金は自動ではもらえない！

ここからは年金を受け取る際の事項で試験に出るポイントを解説していきます。

まず、年金を受け取るためには自分で請求を行う必要があり、このことを裁定請求といいます。

税金や保険料は勝手に取られていくのに対し、支給は申請が必要なケースが多いことと同様に、年金も裁定請求をする必要があります。

また、年金給付を受ける権利のことを基本権といいますが、基本権には期限があり、支給事由が生じた日から５年で消滅することとなっています。

つまり、貰い忘れた分の年金については、5年以内であれば後からでも支給を申請できるということです。

ただ、5年を過ぎた分については受給できなくなってしまいますので、忘れないようにしましょう。

年金の支給タイミング

続いて、年金が支給されるタイミングについて解説していきます。

まず、年金は権利取得日の翌月から受給消滅（死亡等）した月まで支給されます。

例えば、65歳から受給できる人は、65歳になった翌月分から支給がされます。

また、年金は毎月貰えるわけではなく、偶数月の１５日に各月の前月までの２カ月分の年金が支給されます。

上記の図のように、４・５月分が６月に、６・７月分が８月に支給されるということです。

力試し：実際に過去問を解いてみよう

この記事で学んだことを踏まえて以下の問題に挑戦してみましょう！

（2025年9月試験問5）　（学科　FP協会）

公的年金に関する次の記述が、適切であれば〇、不適切であれば×と答えなさい。

まとめ

本記事では「年金の受け取り」について学んできました。

「基本権は5年で消滅」「毎月年金が貰えるわけではない」といった点が試験対策として非常に重要になってきます。

過去のFP試験では、これらのポイントが問われる問題が繰り返し出題されていますので、しっかりと復習しておきましょう！