
24歳で独学により1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。2021年に「ほんださん / 東大式FPチャンネル」を開設し、29万人以上の登録者を獲得。
2023年に株式会社スクエアワークスを設立し、代表取締役としてサブスク型オンラインFP講座「FPキャンプ」を開始。FPキャンプはFP業界で高い評価を受け、2025年1月のFP1級試験では32%を超える受験生が利用。金融教育の普及に注力し、社会保険労務士や宅地建物取引士など多数の資格試験に合格している。
FP試験の勉強をしていると、「テキストを読んだのに、過去問が解けない…」という壁にぶつかる人は少なくありません。
しっかりとインプットをしているにもかかわらず、点数に結びつかない場合、アウトプットとのバランスが悪い可能性があるでしょう。
本記事では、インプットとアウトプットの注意点を解き明かし、FP試験合格の鍵となる「黄金比」を結論から解説します。
具体的な学習方法から、1つの教材を最大限に活用する応用テクニックまで紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
【結論】FP合格の黄金比は「インプット3:アウトプット7」
結論、FP試験に合格するための学習時間の黄金比は、「インプット3:アウトプット7」です。
アウトプットの割合が多いと感じるかもしれませんが、それほどアウトプット学習はFP試験対策には欠かせません。
例えば、テキストを10時間読む場合、倍以上の23時間程度を問題演習に充てるイメージを持つとよいでしょう。
学習をはじめたばかりの段階では、インプットの割合が多くなるのは自然な流れです。
しかし、基本的な知識をチェックした後は、意識的にアウトプット中心の学習へ切り替える必要があります。
インプットとアウトプットで得られるスキルは異なるため、バランスを意識しながら勉強を進めていきましょう。
次の章では、インプットとアウトプットの役割を詳しく説明します。
インプットとアウトプットの役割とは?
学習効果を高めるためにも、インプットとアウトプットの役割を理解しておきましょう。
インプット:知識を身につける
インプット学習の役割は、試験範囲の知識を「知る」「理解する」点にあります。
FP試験で問われる法律・制度、計算式などを頭の中に入れていく作業全般がインプットです。
具体的には、テキストを読んだり、講義を聴いたりする勉強法が当てはまります。
料理で例えると、スーパーで新鮮な野菜や肉、スパイスを買い集める段階です。
どれほど腕のよい料理人でも、食材がなければ何も作れないのと同じで、非常に重要な段階だといえるでしょう。
インプットを通じて、自分が学ぶべき知識の全体像を把握し、基本的な用語や仕組みを丁寧に理解していくことが合格への第一歩です。
アウトプット:知識を活用する
アウトプット学習の役割は、インプットした知識を頭の中から引き出し、「実際に使える」状態に変化させる点にあります。
具体的には、問題を解いたり、学んだ内容を誰かに説明したりする勉強法が当てはまります。
料理で例えると、仕入れた食材(知識)を、レシピ(問題)に従って調理し、美味しい料理(正解)に仕上げるのがアウトプットです。
実際に手を動かして調理してみなければ、食材の本当の活かし方は分からず、自分の料理の腕も上達しません。
アウトプットは、「知識を引き出す力」と「知識を加工する力」を鍛えるためのトレーニングです。
また、知識を使ってみることで、理解が曖昧だった部分や、覚えきれていない箇所が明確になります。
苦手な分野を見つけ出せるため、どの分野を克服すべきか分かり、迷うことなく勉強を進められるでしょう。
どうしてインプット学習だけでは危険?「分かったつもり」のままにしない
インプット学習では、実際に知識を使う練習ができていないため、「分かったつもり」になりやすい傾向にあります。
「分かったつもり」のままでは、知識を覚えていても問題にうまく当てはめられず、失点につながります。
知識を自力で思い出そうとする(アウトプット)作業を繰り返すからこそ、長期記憶として定着する点を理解しておきましょう。
試験直前に慌てないためにも、「分かったつもり」を本当の「理解」へと変化させるクセをつけてみてください。
FP試験専用!インプット・アウトプットの学習方法
FP試験の学習に特化した、インプット・アウトプットの方法を解説するので、自分に合った勉強法を見つけましょう。
代表的なインプット学習
知識の土台を作るインプット学習は、アウトプットとのバランスを意識しながら進めるのが効率化のコツです。
①テキストを読む
テキストや教材を読むインプット学習は、学習の基本です。
FP試験の出題範囲は6分野と非常に広いため、テキストを読み通して全体像をつかむ必要があります。
読みはじめる前に目次に目を通し、その章で何を学ぶのかを把握するのがおすすめです。
最初からすべてを完璧に覚えようとするのではなく、何度も繰り返して覚えていきましょう。
完璧を目指してしまうと挫折しやすくなり、努力が水の泡になる可能性があるので、気を付けてください。
②講義動画を視聴する
独学でテキストを読んでいるだけでは理解が難しい複雑な制度や計算問題も、講義動画を視聴すればスムーズに頭に入ってきます。
例えば、スクール・講座・YouTubeなど、あらゆる方法で分かりやすい動画が公開されているので、活用するとよいでしょう。
ただ聞き流すだけでなく、重要ポイントをメモしたり、学習内容を自分なりの言葉でまとめたりする時間が大切です。
ただし、動画を1度見ただけで満足せず、アウトプット学習へとつなげるか、繰り返し見るようにしてみてください。
分かったつもりでも、記憶には定着していないため、根気よく記憶を定着させましょう。

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③音声学習をする
講義動画の音声や、学習用に作られた音声コンテンツを聴くのも、FP試験対策と相性がよいインプット方法です。
通勤中や家事をしながら勉強できるため、「スキマ時間」を有効活用できるメリットがあります。
ただし、前述と同じく、「分かったつもり」にならないよう、同じ内容を何度も繰り返し聴くのが基本です。
音声を聞いた後に、学習内容をメモやノートに書き出してみる(アウトプット)などと組み合わせれば、記憶への定着率が上がります。
集中せずにただ聞き流してしまうと、学習効果は半減してしまうため、意識しながら音声学習を進めてみてください。
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④マインドマップで視覚化する
学習内容の全体像や、各知識の関連性を整理したいときには、マインドマップの作成が最適です。
中心となるテーマから関連するキーワードを放射状に広げることで、情報のつながりが一目で分かるようになります。
色やイラスト、シールなどを使って好みのマインドマップが作れれば、分かりやすさに特化した知識地図ができあがるでしょう。
最初から完璧なマップを作ろうとせず、思いつくままに書き出してみるのがおすすめです。
自分が見て楽しいと思えるように工夫すると、より記憶に残りやすくなります。
ただし、マインドマップを作ること自体が目的にならないよう、注意してください。
知識を整理し、記憶を助けるためのツールであることを忘れず、時間をかけすぎないように意識しましょう。
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代表的なアウトプット学習
知識を本当の実力に変えるアウトプット学習では、インプットで得た知識を積極的に使っていきましょう。
①過去問・問題集を解く
過去問や問題集を解くのは、アウトプット学習の中でも王道の勉強法です。
実際の試験に似た形式の問題を解くことで、知識がどのレベルまで定着しているかが分かります。
正解した問題でも、「なぜ他の選択肢は間違いなのか」を説明できるようになるのが理想です。
間違えた問題は、答えを見るだけでなく、なぜ間違えたのかをしっかり分析しましょう。
苦手分野を克服できれば、より高得点が目指せるので、より安心した気持ちで本番に挑めます。
間違えた問題に関しては、後述の「④間違えた問題を分析し、まとめる」にて詳細を解説しているので、ぜひご覧ください。
②誰かに説明する/説明するように話す
学んだ知識が本当に身についているかを確認する方法の1つが、誰かに説明してみることです。
家族や友人に、学んだばかりの内容を分かりやすく説明できれば、深い部分まで理解できている証明だといえます。
専門用語をなるべく使わず、中学生にも分かるような言葉で説明することを意識しましょう。
説明する相手がいなければ、自分が講師になったつもりで、声に出して独り言で解説するだけでも効果があります。
説明できない部分は理解が浅い部分だととらえ、しっかりと復習した上で、再チャレンジしてみてください。
③覚えた内容をメモに書き出す
学んだ内容をメモに書き出す「白紙勉強法」は、FP試験対策と相性がよいアウトプット学習です。
テキストを見ながら書くわけではないため、知識を引き出す練習を効率的にできます。
実際に挑戦する場合は、丁寧に書く必要はなく、殴り書きでも問題ありません。
理解できていない箇所や忘れている部分はテキストを確認し、再度書き出す流れを繰り返しましょう。
紙は、いらないノートやプリントの裏、タブレットでも問題ないため、いつでもどこでも勉強ができます。
書き出す際に、前述した「②誰かに説明する/説明するように話す」と組み合わせると、より効率的です。
全く思い出せない場合も焦らずに、テキストを確認して再度挑戦しながら、コツコツと記憶を定着させてみてください。
インプットとアウトプットを繰り返すうちに、少しずつ書ける量が増えていくでしょう。
④間違えた問題を分析し、まとめる
前述通り、問題演習で間違えた問題は、書き直すだけで終わらせないようにしましょう。
「なぜ間違えたのか」を徹底的に分析し、より高得点を目指すための計画を立ててみてください。
しっかりと分析するには、以下の4ステップを実践するのがおすすめです。
- ステップ①:どの知識が足りていなかったのか確認
何に関する知識が足りなかったのかを特定し、しっかりと復習しましょう。
- ステップ②:どうして間違えたのかを探る
解答の選択肢を誤った具体的な理由を探ります。例えば、「AとBを混同していた」「問題文の『以上』という言葉を読み飛ばした」などを見つけましょう。
- ステップ③:正しい答えと知識を吸収
テキストや講義動画で復習しながら、正しい答えや背景を復習しましょう。他人に解説するように書くことで、理解がさらに深まります。
- ステップ④:間違えないための工夫を考える
同じミスを繰り返さないために「同じ問題が出たらどうするか」を考えてみるのがおすすめです。例えば、「問題を解く前に勘違いしやすい単語に〇をつける」といった工夫をすればケアレスミスも防ぎやすくなります。
上記のステップをまとめたノートを作成すれば、試験直前期に自分の弱点だけを効率的に見直せる参考書になります。
きれいなノートを作ることが目的ではないので、丁寧に書く必要はありません。
自分にしか分からない情報が詰まったノートを作成し、より効率的に学習を進めましょう。
【応用編】1つの教材でインプットとアウトプットを両立するコツ
外出中でもインプットとアウトプットのバランスを意識した勉強をするためには、教材をうまく活用するのがおすすめです。
多くの教材は、使い方を少し工夫するだけで、インプットとアウトプットの両方に活用できます。
例えば、「単語帳」の問題を解くのはアウトプット、裏の回答を読むのはインプットとして活用できるでしょう。
問題集も同様、解説を隠して自力で解くのはアウトプット、解説を確認するのがインプットの役割があります。
使い方次第でどちらの学習も進められるため、「旅行に行くときは薄めのテキストだけで勉強しよう」といった工夫が重要です。
重たいテキストや問題集を持ち歩くのは、体力的にも精神的にも負担に感じるため、気軽に学習できる環境作りをしましょう。
学習費用が出せる人は、スマホ1つで学べるオンライン講座などを活用すれば、より効率的に学べます。
インプットもアウトプットも簡単に!FPキャンプで知識を定着させよう
インプットとアウトプットを簡単に実践できるコンテンツが、ほんださんが運営する「FPキャンプ」です。
インプット・アウトプットに最適なコンテンツが満載
FPキャンプには、効率的なインプットとアウトプットを実現するためのコンテンツがそろっています。
テキストとオリジナル問題集が確認できる専門アプリや、バックグラウンド再生が可能な動画プラットフォームを利用可能です。
何冊も参考書を買う必要がなく、最新の法令に合った内容を提供しているため、教材に関わるストレスから解放されるでしょう。
ほんださんによる分かりやすい講義動画でインプットした後に、関連する問題集でアウトプットへスムーズに移行できます。
スマホ1つあれば、通勤時間や休憩時間にインプットとアウトプットを進められるので、スキマ時間も活用可能です。
複数の教材を買いそろえずとも、合格に必要な学習環境がすべて手に入るのが、FPキャンプならではの魅力だといえます。
詳しいコース内容は、FPキャンプの公式サイトをご覧ください。
本質から学ぶ!FPキャンプならではの深い授業
FPキャンプの講義は、受講生の「なぜ?」に先回りした分かりやすい解説をしており、「分かったつもり」を防ぎます。
さまざまな知識や制度、その背景などの「本質」から丁寧に説明するため、応用力が身につき、覚えるべき知識量を減らせるでしょう。
実務や私生活でも役立つ「本当に使える知識」が身につくのが、FPキャンプならではの魅力です。
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また、自分のペースで勉強を進められるので、独学と講座のいいとこ取りをした学習コンテンツです。
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まとめ|効率化にはインプットとアウトプットのバランスが大切
FP試験の合格を効率的につかむためには、インプットとアウトプットのバランスを意識することが非常に重要です。
多くの受験生がインプットに偏りがちですが、合格の黄金比は「インプット3:アウトプット7」のため、バランスを意識しましょう。
インプットした知識は、アウトプットをするからこそ記憶として定着し、得点力へと変わります。
インプット学習だけに頼っていると、「分かったつもり」の状態で時間を浪費してしまう危険性がある点を忘れないでください。
独学に不安を感じたり、より質の高い学習で最短合格を目指したいと考えたりするなら、FPキャンプがおすすめです。
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