【FPが解説】FP2級とAFPの違いとは?AFPは必要ない?

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本多遼太朗

24歳で独学により1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。2021年に「ほんださん / 東大式FPチャンネル」を開設し、29万人以上の登録者を獲得。

2023年に株式会社スクエアワークスを設立し、代表取締役としてサブスク型オンラインFP講座「FPキャンプ」を開始。FPキャンプはFP業界で高い評価を受け、2025年1月のFP1級試験では32%を超える受験生が利用。金融教育の普及に注力し、社会保険労務士や宅地建物取引士など多数の資格試験に合格している。

FP2級の学習中や合格後、「AFP」という言葉を目にして違いが分からず、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

「AFPは必須なの?」という疑問を解消するためには、各資格の特徴を正しく知ることが重要です。

FP2級とAFPは別物の資格で、AFPの取得がすべての人に必須というわけではありません。

しかし、FPとしてキャリアを築いていきたいのであれば、AFPは市場価値を高める1つの武器になるでしょう。

本記事では、FP2級とAFPの違いから、AFPの必要性を解説します。

さらに、合格後のキャリアにつなげるための学習ポイントまで、専門家の視点から紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

AFPとFP2級の違いは8つ

FP2級とAFPの8つの違いについて、詳しく紹介します。

①資格の種類

FP2級とAFPは、「資格種類」が異なります。

  • FP2級:国家資格
  • AFP:民間資格

FP2級の正式名称は「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」といい、国が認定する国家資格です。

一度合格すれば、更新の必要はなく、生涯有効な資格として履歴書にも記載できます。

一方、AFP(アフィリエテッド・ファイナンシャル・プランナー)は、NPO法人である日本FP協会が認定する民間資格です。

国家資格であるFP2級とは別に、FPとしての専門性をより高いレベルで維持している点を証明できます。

②認定団体

資格の種類自体が違うため、FP2級とAFPを認定している団体も異なります。

  • FP2級:国(厚生労働省)
  • AFP:日本FP協会

FP2級は国が認定していますが、FP試験の実施団体は「日本FP協会」と「金融財政事情研究会(きんざい)」です。

一方、AFPは、試験実施団体の1つである「日本FP協会」が独自に認定しています。

AFPに対して「国家資格じゃないから価値が低いのでは?」と感じる人もいるかもしれませんが、実施団体が認定している信頼性の高い資格です。

そのため、AFPは自身のスキルを客観的に証明できる、信頼性の高い資格といえます。

③取得条件

各資格を取得するための条件にも、明確な違いがあります。

  • FP2級:指定の受験資格を満たし、学科試験・実技試験に合格する
  • AFP:FP2級試験に合格かつAFP認定研修を修了後、日本FP協会に登録する

FP2級は、FP3級よりもハードルの高い受験資格があるため、誰でもすぐに挑戦できる試験ではありません。

しかし、FP3級の合格やAFP認定研修の修了などの条件を満たせばチャレンジできるため、着実に合格を目指しましょう。

いきなりFP2級に挑戦したい人は、以下の記事をご覧ください。

▶関連記事:ファイナンシャルプランナー試験はいきなり2級から挑戦できる?受験資格や難易度を解説

一方、AFPの取得には、FP2級の合格に加えて、「AFP認定研修」を修了しなければなりません。

AFP認定研修は、日本FP協会が認定する教育機関で受験でき、1か月~6か月程度で修了できます。

AFPとして認定されるにはFP2級の合格が条件のため、計画的な学習が求められます。

④維持費用

資格を維持するための費用も、大きな違いの1つです。

  • FP2級:無料
  • AFP:入会金(初年度のみ):1万円、年会費(毎年):1万2,000円

参照:日本FP協会「AFP資格の維持にかかる費用を教えてください。」(2025年9月調査)

一度取得すれば更新制度がないため、FP2級を維持するための費用はかかりません

しかし、AFPは専門性を維持するために2年ごとの更新制度があり、AFPを維持するためには日本FP協会への年会費1万2,000円が必要です。

継続的にコストはかかりますが、プロフェッショナルとして活動するための必要経費といえるでしょう。

⑤更新制度の有無

先ほど紹介した通り、AFPには更新制度が導入されています。

  • FP2級:更新制度なし(生涯有効)
  • AFP:2年ごとの更新制度あり

FP2級は取得すれば失効しませんが、取得後の知識のアップデートを個人で続ける必要があります。

対してAFPは、2年間で15単位以上の継続教育単位を取得しなければ資格を更新できません

継続教育では、法改正や新しい金融商品など、FPとして把握すべき最新の知識を学ぶ機会が提供されます。

知識をアップデートし続ける姿勢が求められるため、AFPがあれば「最新情報を保有するFP」である点を証明可能です。

⑥証明できるスキル

どちらの資格もお金の専門知識を証明するものですが、ニュアンスは異なります。

  • FP2級:FPとして実務レベルの知識がある証明
  • AFP:実務レベルの知識と実践的なスキル、最新の知識、高い倫理観を持つFPである証明

FP2級は、金融や不動産業界などで働く上で求められる、実務レベルの知識を持つことを証明します。

金融リテラシーの高さをアピールできるので、就職や転職のシーンで役立つでしょう。

一方、AFPは、FP2級レベルの知識に加えて、継続的な学習が必要な点や、厳しい倫理規程を遵守している点を示します

また、AFP認定研修では、ライフプランニング表の作成や金融商品の提案などを学べるので、実践的なスキルも証明可能です。

このように、実務レベルの知識を証明できるFP2級と、知識・実務・倫理面から即戦力を示せるAFPという違いがあります。

⑦倫理規程の有無

顧客からの信頼に大きく関わる、倫理に関する規定の有無も重要な違いです。

  • FP2級:特になし
  • AFP:日本FP協会が定める倫理規程の遵守義務あり

FP2級(FP技能士)には、資格保有者として守るべき明確な倫理規定は設けられていません

一方、AFPには、日本FP協会が定める厳しい倫理規程を遵守することが義務付けられています

日本FP協会の会員倫理規定の第1条を、以下に引用しました。

第1条 会員は、順法精神に基づき、顧客の最善の利益を追求しなければならない。

引用:日本FP協会「会員倫理規程 平成29年5月11日改定」(2025年9月調査)

FPは、人生に大きく影響する重要な「お金」に関わる課題をサポートするため、倫理が求められます。

そのため、厳しい倫理規定の遵守が義務付けられているAFPは、客観的に証明できにくい「FPとしての誠実さ」を証明できるでしょう

⑧上位資格へのルート

FPとしてさらに専門性を高めたい場合、目指せる上位資格への道筋が異なるため、注意しましょう。

  • FP2級 → FP1級(国家資格の最上位)
  • AFP → CFP(国際ライセンス)/AFP→CFP→FP1級(学科試験免除)

FP2級合格者は、実務経験などの条件を満たせば、FP技能士の最高峰FP1級の受験資格を得られます

一方、AFP認定者は、「CFP(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)」の受験資格を得られます

各資格の詳細は、以下の記事をご覧ください。

【FP1級の詳細はこちら】
FP1級はすごい資格?難易度・受験資格などを徹底解説

【CFPの詳細はこちら】
CFP資格とは?特徴・取得方法・活かし方などを徹底解説

AFPは必要?必要な人の特徴とは

AFPの必要性やおすすめな人の特徴などを紹介するので、必要な資格か見極めてください。

AFPを取得する3つのメリット

AFPを取得すべきか判断するための基準として、メリットを3つ紹介します。

  • 信頼性の向上

前述通り、AFPは顧客や社会からの高い信頼性を得られます

2年ごとの資格更新による知識のアップデートと、厳しい倫理規程の遵守義務が、プロフェッショナルとしての品質を保証できるでしょう。

独立系FPとして活動する場合、この「信頼性」は顧客から選ばれる上で非常に役立ちます。

  • 継続的な学習習慣の確立

金融や税制の世界は、頻繁に変化します。

AFPの継続教育制度は、最新の知識に触れる機会を提供してくれるため、自然と学習習慣が身につくでしょう。

常に知識を最新の状態に保つことは、顧客に不利益を与えないためにも、専門家として大切です。

  • 国際資格CFPへの道が開ける

国際ライセンスでもあるCFP認定者になれば、活動の幅は大きく広がり、より専門性の高い業務に携わるチャンスが生まれます

また、FP1級の学科試験が免除になるため、ダブルライセンスを目指す人にもおすすめです。

AFPがおすすめな人の特徴

AFPの取得がおすすめなのは、以下のような特徴を持つ人です。

  1. FPとして独立開業を目指す人
  2. 金融機関や保険、不動産業界でキャリアアップを目指す人
  3. お金の専門家として、常に最新の知識を学び続けたい人
  4. 国際資格であるCFPの取得を視野に入れている人
  5. FP1級とのダブルライセンスを目指している人

FPを「職業」として真剣に考えているのであれば、AFPの取得は最適です。

AFPを取得しなくてもいい人の特徴

一方で、必ずしもAFPを取得する必要がない人もいます。

  1. 学んだ内容を家計管理や資産運用に活かすのが目的の人
  2. FP以外の専門分野(例:弁護士・司法書士など)が本業で、金融知識は補助的に使う人
  3. FP1級の取得を最優先に考えている人

FP2級という国家資格だけでも、金融リテラシーの高さを証明するには十分価値があります。

年会費を払ってまでAFPを維持する必要性を感じないのであれば、無理に取得する必要はありません

ただし、税理士・会計士・司法書士などの士業でも、AFPやCFPを取得している人は多くいるため、ダブルライセンスもおすすめです。

【効率UP】FP2級とAFPを活用するための4つの学習ポイント

FP2級合格後のキャリアまで見据えた、効果的な勉強のポイントを4つ紹介します。

①6分野の関連性を把握する

FP試験の出題範囲は幅広く、以下の6分野が該当します。

  1. ライフプランニングと資金計画
  2. リスク管理
  3. 金融資産運用
  4. タックスプランニング
  5. 不動産
  6. 相続・事業承継

それぞれ独立した分野だと感じますが、各分野は関連し合っているため、関連性を把握することが非常に大切です。

例えば、住宅ローンを組む(不動産)ときには、生命保険(リスク)の見直しや税金の控除(タックス)などが関わってきます。

試験でさまざまな分野の問題が問われても、普段から意識していれば関連性を思い出せ、冷静に解き進めるでしょう。

合格後に「ただの資格」で終わらせず、実務で使える知識を身につけるためには、不可欠なポイントです。

②インプットとアウトプットのバランスを意識する

テキストを読む(インプット)だけでは、知識はなかなか定着せず、使える知識に変わりません。

過去問や問題集を解く(アウトプット)作業を繰り返すからこそ、知識が自分のものとして定着します。

理想的なバランスは「インプット3割:アウトプット7割」のため、インプットだけに偏らないようにしましょう。

アウトプット学習で自身の苦手分野を把握できるので、試験直前にすべきことが明確になり、より効率的に学習を進められます。

効率的に合格へ近づくためにも、インプット・アウトプットのバランスを意識してみてください。

③スキマ時間で着実に学習する

忙しい社会人や主婦の場合、日常にひそんでいる5分~10分程度のスキマ時間で勉強を進めるのがおすすめです。

「帰ってから1時間勉強しよう」「今日は2時間勉強する」と決めていても、心身の疲労から先送りにしてしまう人も多いでしょう。

しかし、通勤電車の中で講義動画を見たり、昼休憩にアプリで問題を解いたりなどをすれば、1日1時間~2時間程度は勉強できます。

また、精神的なストレスも軽減できるので、心身ともに無理することなく、計画的な学習が可能です。

スキマ時間では、スマホ学習や単語帳などを活用してサクサクと勉強すれば、重たいテキストを持ち歩く必要もありません。

休日に過去問を解いて復習するなど、勉強方法を使い分け、コツコツと知識を身につけましょう。

④時間をかけてでも「なぜ?」を追い求める

前述通り、FP試験の出題範囲は幅広いため、「なぜ?」を追い求めることが重要です。

例えば、「どうしてこの制度は生まれたのか」「この特例の背景には何が隠れているのか」などを考えてみましょう。

テキストに答えが書いていないケースもあり、知るためには時間がかかるかもしれません。

しかし、深い部分から理解していれば、数字や意味を忘れたとしても、思考力で突破できる可能性も高まります。

また、最新法令の情報にすぐ適応でき、実践でも役立つスキルに変わるため、「なぜ」を考えてみましょう。

AFPへの第一歩!FP2級合格を目指すならFPキャンプ

「もっと効率的に最短で合格を目指したい」と考える人に最適なのが、YouTube登録者31万人超のほんださんが運営する「FPキャンプ」です。

①【本質理解】「なぜ?」に先回り!実務で使える知識が身につく

FPキャンプの講義は、「なぜ?」に先回りした丁寧な解説をしているため、自分で調べることなく、効率的な学習が可能です。

ほんださんならではの分かりやすい説明で、制度の背景や仕組みといった本質を理解できます。

本質から理解しているからこそ、知識が記憶に定着しやすく、実務でも本当に使える応用力が身につくでしょう。

結果的に暗記量も減らせるため、より確実に合格を目指せるのがFPキャンプの魅力です。

【おすすめの記事】
FP解説で人気のほんださんが運営!FPキャンプの特徴・料金・口コミを徹底調査

②【実績】平均を大幅に上回る!質の高さを証明する合格率

FPキャンプの質の高さは、合格実績によって証明されています。

例えば、2級FP技能士試験(2025年1月実施)の合格率は、全国平均を大きく上回りました

全国平均とFPキャンプ生の合格率は、以下の通りです。

対象試験全体平均FPキャンプ生
学科試験
日本FP協会・きんざい
31.6%87.8%
実技試験
日本FP協会
(資産設計提案業務)
48.8%92.6%
実技試験
きんざい
(個人資産相談業務)
45.1%89%
実技試験
きんざい
(生保顧客資産相談業務)
43.1%100%

この結果は、合格から逆算して作られた無駄のないカリキュラムが、最短での合格を可能にしている証拠だといえるでしょう。

③【コスパ】1日約133円から!はじめやすく続けやすい料金プラン

これほど質の高い講義を、はじめやすい料金プランで受講できるのも、FPキャンプならではの魅力です。

FP2級対策コースは月額4,378円(税込)で利用でき、1日あたりに換算するとわずか約146円なので、経済的負担を抑えられます。

FPキャンプなら、講義動画・テキスト・問題集などの合格に必要なすべての教材が手に入り、教材を複数買う必要もありません。

FPキャンプの公式サイトでは、より詳しく学習コンテンツを紹介しているので、ぜひご覧ください。

まとめ|キャリアに合わせた資格を選び、市場価値を高めよう

FP2級は実務レベルの知識を証明する「国家資格」、AFPは最新知識と高い倫理観を持つことを証明する「民間資格」です。

すべての人がAFPを取得する必要はなく、自身のキャリアプランに合わせて選択し、資格の価値を発揮させましょう。

FPとして独立やキャリアアップを目指すのであれば、AFPの取得は大きなメリットをもたらします。

AFPを目指す人でも、目指さない人でも、実務レベルの専門性を証明するFP2級は非常に重要です。

ほんださんが運営する学習コンテンツ「FPキャンプ」を活用すれば、各知識の本質を理解し、最短ルートで合格を目指せます。

未来への投資として、価値ある知識を身につけ、自身の市場価値を高めていきましょう。

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