
24歳で独学により1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。2021年に「ほんださん / 東大式FPチャンネル」を開設し、29万人以上の登録者を獲得。
2023年に株式会社スクエアワークスを設立し、代表取締役としてサブスク型オンラインFP講座「FPキャンプ」を開始。FPキャンプはFP業界で高い評価を受け、2025年1月のFP1級試験では32%を超える受験生が利用。金融教育の普及に注力し、社会保険労務士や宅地建物取引士など多数の資格試験に合格している。
「人生100年時代」といわれる現代、多くの方がセカンドキャリアについて考えはじめています。
しかし、新しい挑戦を前に「今からはじめても遅いのでは…」と不安を感じる人も少なくありません。
その不安を解決するのが、ファイナンシャルプランナー(FP)資格です。
FPは、これまでの経験と組み合わせれば、オリジナルサービスを展開でき、より充実したセカンドキャリアを目指せます。
本記事では、FP資格がセカンドキャリアに最適な理由とはじめ方、効率的に合格を目指せる勉強法まで解説するので、ぜひご覧ください。
セカンドキャリアが注目されている理由
セカンドキャリアとは、人生の後半戦をより自分らしく、やりがいを持って生きるための新たな働き方を指します。
時代の流れとともに、社会や働き方に対する価値観に変化が起きました。
例えば、終身雇用制度が当たり前ではなくなり、医療の進歩により平均寿命が延びた点が挙げられます。
定年後も長い人生が続くため、経済的な安定や社会とのつながりを求めて働き続けたいと考える人が多くなりました。
この点から、セカンドキャリアは40代・50代のうちから将来を見据え、前向きなキャリアプランとして注目されています。
FPとは
FP(ファイナンシャルプランナー)とは、幅広い知識を持ち合わせた「お金の専門家」を指します。
FPがサポートする分野
個人の夢や目標を叶えるために、お金の面からアドバイスをし、実現をサポートする仕事です。
FPが専門とする分野は幅広く、以下の6分野にわたります。
- ライフプランニングと資金計画
人生の三大資金(教育・住宅・老後)を中心に、夢を実現するための計画を立てます。
- 金融資産運用
NISAやiDeCoといった制度を活用し、株式や投資信託などによる資産形成を考えます。
- リスク管理
生命保険や損害保険を見直し、万が一の事態に備えます。
- タックスプランニング
所得税や住民税などの仕組みを理解し、適切な税金対策をアドバイスします。
- 不動産
住宅ローンや不動産の有効活用、売買に関する相談を受けます。
- 相続・事業承継
相続税や贈与税の対策、円満な相続などをサポートします。
FP資格の種類
FP業務で活かせる資格の種類は、以下の3種類です。
- FP技能士(ファイナンシャル・プランニング技能士)
「FP資格=FP技能士」と認知されているほど、FP資格の中でも最も知名度が高く、3級・2級・1級レベルに分かれた国家資格です。
- AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)
FP2級相当の知識に加え、より実践的なスキルを証明できます。2年に1度の更新があり、継続的な学習が義務付けられている民間資格です。
- CFP(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)
世界25カ国・地域で導入されている国際ライセンスです。AFPと同様、2年に1度の更新があり、継続的な学習が義務付けられています。
本記事では、国家資格の「FP技能士」について解説します。AFP・CFPの詳細は、以下の記事をご覧ください。
→AFP・CFPの違いとは?FP資格の選び方と活用方法を解説
セカンドキャリアとFP資格の相性は抜群!おすすめの5つの理由
FP資格がセカンドキャリアにおすすめな理由は、資格取得のしやすさから働き方の多様性、人生に役立つ知識が得られる点です。
①初心者でも挑戦しやすい
FP資格は、金融業界の経験がない初心者でもチャレンジしやすい資格です。
FP2級以上の資格は受験資格がありますが、3級は実務経験や学歴など関係なく受験できます。
日常生活に関わる身近なお金の知識から学べるため、学習内容をイメージしやすいでしょう。
例えば、公的年金の仕組み・新NISA・iDeCoなど、身近でよく聞く制度について学べ、知識を生活で活かしやすい特徴があります。
②これまでの経験と組み合わせれば、唯一無二の価値に
これまでの経験とFPの知識を組み合わせれば、自身にしか提供できないサービスを生み出せます。
例えば、住宅営業の経験がある場合、物件の提案だけでなく、ライフプランに合わせた住宅ローンの組み方を提供できます。
これまでのキャリアを活かせる点は、FPならではの魅力です。
③自身のライフステージに合わせやすい働き方が可能
FPの働き方は、企業系FP・独立系FP・副業FPの3種類あるため、自分のライフステージに合わせて柔軟に選択できます。
- 企業系FP:金融機関や不動産会社などの安定した環境で知識を活かせる働き方
- 独立系FP:独立開業して自分のペースで仕事をする働き方
- 副業FP:本業以外の時間で活動し、収入UPを目指せる働き方
セカンドキャリアでは、親の介護や自身の健康など、プライベートな時間も大切にしたいと考える人が多いでしょう。
FPは、働く時間や場所を比較的自由に調整しやすいため、ワークライフバランスを実現しやすい仕事といえます。
まずは副業からはじめ、徐々に活動の幅を広げていく、柔軟なキャリアプランも可能です。
④やりがいと達成感を得られる仕事
FPの仕事は、顧客の人生における重要なタイミングに立ち会い、夢の実現をサポートする、非常にやりがいのある仕事です。
「老後の不安が解消されました!」などの感謝の言葉を直接もらえる機会も多く、大きな達成感を得られます。
専門家として悩みに寄り添い、解決に導ければ、社会に貢献しているという実感も得られるでしょう。
人の役に立つ喜びを感じられるポイントは、セカンドキャリアをより充実させる重要な要素だといえます。
⑤資産を守り・増やす力を得られる
FPの学習で得られる知識は、他人のためだけではなく、自分自身の人生を豊かにするためにも役立ちます。
例えば、NISAやiDeCoを活用し、リスクを抑えながら長期的な視点で資産を育てるためのポートフォリオの考え方などを学習可能です。
自身の家計を見直し、将来のための資産形成を計画・実行できるようになる力は、一生涯の財産となるでしょう。
FPでセカンドキャリアをはじめるための4ステップ
FPとしてセカンドキャリアを成功させるための4つのステップを紹介します。
ステップ①:ビジネスで活かすなら、FP2級が1つの目安
FP資格をビジネスで本格的に活かしたいと考える人は、FP2級の取得を目安にしましょう。
FP3級は、お金の基礎知識を証明する入門的な位置づけですが、専門性はアピールできません。
しかし、FP2級を取得すると、実務レベルの専門知識を持っている点を証明可能です。
実際に、金融機関や不動産会社の求人では、応募条件として「FP2級以上」が挙げられているケースが少なくありません。
また、独立系FP・副業FPを目指す上でも、顧客からの信頼を得るためにFP2級は取得しておきたい資格といえます。
FP1級やAFP・CFPなどのキャリアアップを見据える上でも、FP2級は重要なステップです。
ステップ②:勉強スケジュールを練り、実行する
目標が決まったら、合格に向けた具体的な学習計画を立てましょう。
一般的に、FP2級の合格に必要な勉強時間(目安)は150時間~300時間程度といわれています。
例えば、3か月後の試験を目指すなら、1日あたり1.5時間から3時間程度の勉強時間を確保する必要があるでしょう。
しかし、ハードな学習計画を立ててしまうと、挫折する可能性もあるため、継続できる計画を立てるのが重要です。
仕事で忙しいときは、後述で紹介するスキマ時間で2時間勉強して、休日にまとまった学習時間を確保する方法もあります。
挫折しないためにも、自分の生活リズムに合わせて学習時間を組み入れましょう。
カレンダー・手帳・アプリなどで毎日の進捗を記録すると、モチベーションの維持につながります。
ステップ③:副業FPから挑戦し、実績を積む
資格を取得した場合でも、すぐに会社を辞めて独立するのはリスクが高いため、副業としてFPの活動をはじめる方がよいでしょう。
後述で解説しますが、企業系FP・独立系FPにはリスクがあるため、慎重な行動がセカンドキャリアを成功させるポイントです。
副業FPとして、小さな実績を1つずつ積み重ねていけば、FPとしての自信がつき、顧客からの信頼も得られるようになります。
また、自分にどのようなFPの働き方が合っているのかを見極められるので、セカンドキャリアへ切り替える上で重要なステージです。
ステップ④:タイミングに合わせて独立開業へ
FP副業として安定した収入が得られ、基盤ができてきたタイミングで、独立系FPとしてスタートすると安心です。
独立系FPとして活動をはじめれば、副業FPよりも自分のペースで仕事を進められ、よりやりがいと収入を得られる可能性があります。
副業FPで得た経験と人脈を活かし、慎重にタイミングを見計らいましょう。
【注意】セカンドキャリアでFP資格を活かすためのポイント
FP資格はセカンドキャリアにおいて強力な武器になりますが、いくつか注意しておきたいポイントも存在します。
働き方は1つじゃない!独立系FPという選択肢
セカンドキャリアでFPを目指したい人は、独立系FPがおすすめです。
前述通り、FPの働き方は、企業系FP・独立系FP・副業FPの3種類があります。
しかし、金融業界の経験がない人が、40代・50代のタイミングで企業系FPを目指すのは、ハードルが高いのが実情です。
アルバイトや派遣からはじめ、正社員を目指す方法もありますが、収入面などを考えると現実的ではない人も多いでしょう。
一方、独立系FPは、金融業界での経験がない場合でも収入を得やすい働き方です。例えば、以下のような働き方があります。
- ココナラ・タイムチケットなどで個人相談を出店する
- 得意分野を活かし、セミナー講師として活動する
- Webメディア・電子書籍などの執筆や監修をする
- お金に関するブログを執筆し、アフィリエイトで報酬を得る など
これらの働き方は、パソコンがあればはじめられるため、事務所を設立するよりも初期費用を抑えられます。
在宅ワークが可能なため、通勤時間がなくなり、作業時間の調整もできる点は、60代・70代でも仕事を継続しやすいでしょう。
すぐに収入につながらない可能性を考慮する
独立系FPとして活動をはじめる場合、すぐに安定した収入を得られるとは限りません。
時間や場所に縛られず自由に働ける反面、企業の力を活用できない働き方は、収入を得るまで時間がかかるケースもあります。
お金の相談は人生に影響する分野のため、実績の多い人に相談したい・仕事を任せたいと考える人が多いためです。
そのため、前述通り、副業FPからはじめて助走期間を設けることが非常に重要です。
いきなり独立系FPとして活動する場合は、十分な貯蓄を用意する・家族に協力を求めるなどの対策が欠かせないでしょう。
独立系FPと副業FPは、所得に応じて確定申告が必要
独立系FP・副業FPともに、所得(収入から経費を差し引いた金額)に応じて確定申告が必要です。
確定申告は、1年間の所得とそれに対する税金を計算し、国に申告・納税する手続きを指します。
例えば、3,000円のサービスが手数料20%のスキルマーケットで1つ売れた場合、所得金額は以下の通りです。
[収入:3,000円]-[経費(手数料):600円]=【所得:2,400円】
会社員が副業としてFP活動をする場合、所得が年間で20万円を超えると、自分で確定申告を行う必要があります。
また、独立系FPとして事業を行う場合は、所得の金額にかかわらず原則確定申告が必須です。
「大変そう…」と感じるかもしれませんが、FPの学習を通じて税金の仕組みを理解できるので、安心してください。
管轄の税務署や税理士への相談も可能なため、必ず申告しましょう。
勉強に自信がなくても大丈夫!効率的な勉強法
「今さら勉強なんて自信がない」などの心配を払拭する、効率的な5つの勉強法を紹介します。
マインドマップで情報を見える化!自分だけの知識地図を作成
FPの学習範囲は6分野と広く、各分野の知識が絡み合っているため、関連性を意識しながら学習するのがポイントです。
関連付けるためには、「マインドマップ」という思考や情報を整理する方法を活用するとよいでしょう。
マインドマップのやり方は、以下の通りです。
- 中心にテーマを書く(例:所得税)
- 関連するキーワードを放射状につなげる(所得控除・税額控除・確定申告など)
- さらに関連するキーワードを書く(所得控除なら、社会保険料控除・生命保険料控除など)
- 2→3を繰り返す
さらに、色やイラストを使えば、より分かりやすくなり、自分だけの知識マップを作れます。
ポモドーロ・テクニックで集中力UP!脳と相性がよい時間管理術
人間の集中力は最長でも90分といわれており、それほど長くは続きません。
長時間だらだらと勉強するよりも、短時間の集中と休憩を繰り返す方が学習効率は高まります。
「25分間の学習+5分間の休憩」を1セットとして、4回~5回繰り返す時間管理術が「ポモドーロ・テクニック」です。
25分という短い時間であれば、高い集中力を保ちやすく、効率的に勉強を進められます。
また、「この25分だけ学習しよう」と決めれば、勉強へのハードルが下がり、精神的負担を軽減できるでしょう。
スマホのタイマーやキッチンタイマー、専用の動画やアプリを使い、効率的な学習を進めましょう。
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【FP試験対策】もう勉強方法に迷わない!合格を掴むための学習テクニック大全
忙しい人でも勉強できる!スキマ時間の活用
「仕事と勉強の両立は正直難しい…」「家事や子どもたちの送迎で、学習時間を確保できない」という人も多いでしょう。
まとまった勉強時間を確保するのが難しい人こそ、スキマ時間の活用がおすすめです。
例えば、通勤電車の待ち時間・移動中・休憩時間・寝る前の15分など、1日の中には意外と多くのスキマ時間があります。
スキマ時間にスマホアプリで一問一答を解いたり、学習用の動画を視聴したりすれば、1日1時間~2時間程度の学習時間を確保可能です。
1回あたりわずかな時間でも、毎日続ければ膨大な学習時間になるため、「塵も積もれば山となる」を実践しましょう。
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スキマ時間でFPに合格しよう!メリット・注意点・勉強方法を解説
語呂合わせを使って、難しい知識を簡単に
覚えにくい知識は、語呂合わせで覚えるのが効果的です。
例えば、損益通算が可能な所得を覚える際によく使われるのが、「富士山上」でしょう。
これは、所得の頭文字をとったもので、以下を表します。
- 富=不動産所得
- 士=事業所得
- 山=山林所得
- 上=譲渡所得
しかし、中には対象外の所得(例:土地取得のために契約したローンの利子)もあるため、語呂合わせだけに頼らないのが重要です。
「なぜ?」を導き出し、応用力を身につける
FP試験は範囲が幅広く、暗記だけに頼る勉強法では、応用問題やひっかけ問題に対応できません。
また、FPとして活動する際にも使えず、「本当に役立つ知識」ではないでしょう。
そのため、「なぜ、この制度はこうなっているのだろう?」と問いかけ、本質から理解しようとする姿勢が重要です。
例えば、先ほど紹介した「富士山上」は、以下のように考えるとよいでしょう。
【例】
なぜ、他の所得は当てはまらないのか?
【起こりえない】
- 配当所得
- 給与所得
- 利子所得
- 退職所得
【できない(各所得内では打ち消せる)】
- 一時所得
- 雑所得
以上のように把握しておけば、「富士山上」を思い出せなくても、どの所得が損益通算可能か思い出せます。
暗記だけではないからこそ、本当の知識が身につき、実践でも役立つスキルを得られます。
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暗記に頼らずに考える力を身につけられるので、応用問題にも対応でき、実務でも通用する「生きた知識」を学習可能です。
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しかし、FP資格はこれまでの人生経験を活かしながら、年齢に関係なく新たな一歩を踏み出せる選択肢です。
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