
24歳で独学により1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。2021年に「ほんださん / 東大式FPチャンネル」を開設し、28万人以上の登録者を獲得。
2023年に株式会社スクエアワークスを設立し、代表取締役としてサブスク型オンラインFP講座「FPキャンプ」を開始。FPキャンプはFP業界で高い評価を受け、2023年9月のFP1級試験では約15%の受験生が利用。金融教育の普及に注力し、社会保険労務士や宅地建物取引士など多数の資格も保有している。
NISA・iDeCoなど、お金に関する言葉を聞く機会が増え、FP資格が気になる人も多いのではないでしょうか。
しかし、「FP3級は意味ないって聞くけど本当?」「FP3級だけでお金の勉強はできる?」と不安になる人も少なくありません。
本記事では、FP3級が「意味ない」といわれる理由から、取得するメリット・注意点などを徹底解説します。
FP3級がおすすめな人・不要な人の紹介もしているので、チャレンジするか悩んでいる人は判断材料にしてください。
結論:FP3級は「意味ない」どころか、賢く生きるための知識
結論、FP3級は決して「意味がない」資格ではありません。反対に、現代社会を賢く生きる上で非常に役立つ、お金の基礎知識が詰まった資格といえます。
実際に、「FP3級だけでは就職に直結しない」「専門家としては物足りない」といった声があるのも事実です。
しかし、それらは一部のデメリットでしかなく、デメリットを上回るメリットがFP3級にはあります。
日常生活や自分の将来設計に活かせる知識が体系的に学べる点は、FP3級ならではの大きな価値です。
FP3級:意味がないといわれる理由とは?
FP3級が「意味がない」といわれる理由を、客観的に解説します。
専門性に欠ける
FP3級は、FPとして必要な6分野の入門的な知識を広く浅く学ぶため、特定の分野における深い専門知識までは習得できません。
【FP3級で学ぶ知識】
- A分野:ライフプランニングと資金計画
- B分野:リスク管理
- C分野:金融資産運用
- D分野:タックスプランニング
- E分野:不動産
- F分野:相続・事業承継
顧客により専門的なアドバイスをする場合、FP2級・1級、AFP・CFPといった資格で知識を深める必要があります。
この点から、FP3級の知識だけでは「専門家」と名乗るには不十分と感じられ、「意味がない」といわれる理由になっていると考えられます。
就職・転職・独立開業などで評価されにくい
前述通り、FP3級だけでは専門性が足りないため、就職・転職・独立開業をする際に評価対象にならないケースが多いです。
金融業界への就職・転職などで資格を活かしたい人は、FP2級以上を取得しましょう。
以上が、「意味がない」といわれる理由の1つだと考えられます。
業務独占資格ではない
弁護士や税理士のように、「決められた資格の保有者の身ができる仕事」がある資格を「業務独占資格」といいます。
FPは、業務独占資格ではなく、FP資格を保有していなくても、金融相談やライフプランニングに関する業務をすること自体は可能です。
以上から、「わざわざ資格を取る意味がない」と考える人もいます。
合格しやすいため希少価値が低め
FP3級の合格率は、学科・実技ともに比較的高く、しっかりと対策すれば独学でも合格を狙える資格です。
日本FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)の合格率は、以下の通りです。
FP3級(CBT試験)
試験実施日 | 実施団体 | 学科合格率 | 実技合格率 |
---|---|---|---|
2024年4月~9月 | 日本FP協会 | 86.2% | 85.8% |
2024年4月~9月 | きんざい | 47.63% | 53.23% |
一般社団法人 金融財政事情研究会「試験結果」(2025年5月調査)
【CBT試験とは】
Computer Based Testingの略で、コンピューターを使った試験方法
合格しやすい点は、学習者にとってはメリットですが、資格の希少価値が低いと見なされる面もあります。
以上が、「取得しても意味がない」といわれる理由の1つです。
FP3級は金融リテラシーを高められる!正しい知識は豊かな暮らしにつながる
FP3級を取得する理由は、人生で重要な知識である「金融リテラシー」を高められる点です。
金融リテラシーとは?
金融リテラシーとは、簡単にいうと「お金に関する知識や判断力」を指します。
主に、「家計管理」「生活設計」「金融知識・金融経済事情の理解」「適切な金融商品の選択」などが挙げられます。
金融リテラシーがあれば、自分のお金を適切に管理し、将来を見越した計画を立て、金融商品やサービスを正しく理解し、リスクを減らしながら活用が可能です。
FP3級の学習内容は、金融リテラシーの基礎を学ぶために最適な内容だといえます。
金融リテラシーが低いと起こるトラブル
金融リテラシーが低い場合、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。
- 家計管理ができず、無駄な支出が多い
- 将来必要なお金(老後資金・教育資金など)を計画的に準備できない
- よく理解しないまま保険や金融商品に加入・投資し、損をする
- 悪質な金融詐欺・投資詐欺の被害にあう
- 住宅ローンなどで、自分に不利な条件で契約してしまう
- 税制優遇制度(NISA、iDeCoなど)を知らず、損をする
こうしたトラブルを避け、より豊かで安心な暮らしを送るためには、金融リテラシーの向上が不可欠です。
FP3級を取得するメリット
金融リテラシー向上以外にも、FP3級取得には複数のメリットがあります。
FP2級・AFPなど、上位資格へのチャレンジが可能になる
FPとしてより専門性を高めたい、キャリアアップにつなげたいと考えている人にとって、FP3級は基礎を固める重要な土台です。
例えば、FP2級の受験資格の1つが「FP3級の合格」のため、FP関連業務の実務経験などがない人は、FP3級を通る必要があります。
※他の受験資格もあり
将来的にFP2級・AFP・CFP・FP1級といった資格を目指したい人は、FP3級でしっかりと基礎を固めるといいでしょう。
自分のライフプランニングに知識を活かせる
FP3級で学ぶ知識は、自分の人生設計に役立ちます。具体的な例は以下の通りです。
- 保険の見直し
「自分に必要な保障」「無駄な保険料を払っていないか」を判断できる
- 資産運用
NISAやiDeCoの仕組みを理解し、自分に合った運用をはじめられる
- 住宅ローン
金利タイプ・返済方法を比較でき、無理のない計画を立てられる
- 教育資金・老後資金
「いつまでにいくら必要か」「どう準備すべきか」など具体的に考えられる
- 税金
所得税・住民税の仕組み、控除について理解し、節税につながる
- 相続
相続について知り、将来に備えられる
人生のさまざまなシーンで適切な判断を下すための知識が身につくのは、FPの知識を学ぶ大きなメリットです。
お金に関する知識がある証明ができる
就職・転職などで強い武器になるとはいえませんが、FP3級はお金に関する基礎知識や学習意欲があると証明できます。
金融業界以外への就職・転職や、社内でのキャリアチェンジを考える際に、他の応募者との差別化要因になる可能性は0ではありません。
「お金の知識をきちんと学んでいる人」という印象は、ビジネスシーンでプラスに働くでしょう。
FP3級を取得するときの注意点
FP3級を取得するときにいくつか注意しておきたい点があります。
資格取得がゴールではない
FP3級の合格は素晴らしいですが、合格がゴールではありません。税制や社会保険制度、金融商品は常に変化しているため、最新の情報にアップデートし続ける必要があります。
合格後もニュース・関連情報に関心を持ち、継続的に学習する姿勢が大切です。
実務能力は身につかない
FP3級に合格しても、顧客に具体的なサポートができる実務能力が身につくわけではありません。
知識を実際に応用する力や、顧客の状況に合わせて提案するコミュニケーション能力などは、経験や研修で養っていく必要があります。
FP3級はあくまで土台となる知識の習得と捉え、コツコツと努力を続けましょう。
自分に合った学習方法を選ぶ
FP3級の学習方法は、独学・通信講座・通学スクールなどさまざまです。各学習方法にメリット・デメリットがあり、かかる費用や時間も異なります。
- 独学:費用を抑えられるが、モチベーション維持・疑問点の解消が難しい
- 通信講座:体系的なカリキュラムで効率よく学べるが、費用がかかる
- 通学スクール:講師に直接質問でき、仲間と学べるが、費用が高く、時間的制約がある
自分のライフスタイル・学習ペース・予算・学習に充てられる期間などを考慮し、無理なく続けられる方法を選びましょう。
【判定】FP3級は?取るべき人・不要な人の特徴
FP3級の取得がおすすめな人と、不要な人の特徴をまとめました。
FP3級がおすすめな人
以下のような目的や状況にある人には、FP3級の取得がおすすめです。
- お金の知識ゼロから学びたい人
- 断片的な知識ではなく、生活に関わるお金の基礎を身につけたい人
- 自分の家計を見直したい/改善したい人
- 保険・ローン・税金など、自分に合った答えを選びたい人
- NISAやiDeCoなど、資産運用をはじめたい/はじめたばかりの人
- 制度の仕組みや、基本的な金融商品の知識を得たい人
- 将来FP2級やAFPなどの資格を目指している人
- FPとしてのキャリアを考えている/より専門性を高めたい人
- お金に関する知識を業務(金融業界以外)に活かしたい人
- 顧客への提案の幅を広げたい営業職の人
- 学ぶ習慣をつけたい/何か新しいことをはじめたい人
- 自己成長のきっかけを探している人 など
FP3級が不要な人
以下のような人は、FP3級ではなく、最初から2級を目指す方がいいでしょう。
- FP3級の知識だけを就職・転職の武器にしたい人
キャリアアップ目的の場合、最初からFP2級を目指すか、他の資格との組み合わせる方が有利です。
- 特定の分野(例:不動産・相続)の深い専門知識だけを求めている人
FP3級は広く浅く学ぶため、特定分野の専門家を目指したい人には不向きです。より専門的な資格(宅建士・税理士など)を検討する方がいいでしょう。
- FPの実務経験が豊富な人
FP3級の内容は基礎的なものが中心のため、FP2級を目指す方がキャリアアップなどにつながる可能性があります。
個人の目的や状況と照らし合わせて、FP3級の必要性を検討してみてください。
FP3級の合格率を上げる!ほんださんがおすすめする勉強方法3選
ほんださんが推奨する、おすすめの勉強方法を3つ解説します。
学習テクニックを活用する
やみくもにテキストを読むだけでは、なかなか知識は定着しません。効率よく学習を進めるために、以下のような学習テクニックを取り入れてみましょう。
- ポモドーロ・テクニック
「25分勉強→5分休憩」を繰り返す方法で、集中力を維持しやすい特徴があります。
- 白紙再現法
勉強をしたあと、何も見ずに内容を白紙(メモ・ルーズリーフなど)に書き出す方法で、記憶の定着度を確認でき、アウトプットにつながります。
- 分散学習×スキマ時間
長時間勉強するのではなく、毎日コツコツ学習する。通勤時間や休憩時間などのスキマ時間を活用すれば、忙しい人でも学習時間を確保できます。
YouTubeなどの解説動画を取り入れる
テキストだけでは理解しにくい内容は、解説動画で理解度を深めるのがおすすめです。
動画は、イラストや分かりやすい言葉で解説されるため、難しい制度や計算問題でも理解しやすいメリットがあります。
移動中や休憩中に動画を見るだけでも、知識のインプットや復習に役立つので、ぜひ活用してください。

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FP講座を受講する
独学に不安がある人や、最短で効率よく合格したい人には、FP講座の受講がおすすめです。
専門講師が、合格に必要なポイントを押さえて解説してくれるため、無駄なく学習を進められます。
費用はかかりますが、時間と労力を節約できると考えれば、有効な投資といえるでしょう。
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FP3級には意味がある!金融リテラシーを高め、豊かな人生を手に入れよう
FP3級は、資格だけでキャリアが劇的に変わる資格ではありません。
しかし、「お金に関する基礎知識=金融リテラシー」を体系的に学べる、非常に価値のある資格です。
FP3級で得た知識は、自分の家計管理や資産形成や金融トラブルから身を守る盾として役立ちます。
FPの知識は特定の職業だけでなく、すべての人にとって「豊かな人生を送るための大切な土台」だといえます。
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