
24歳で独学により1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。2021年に「ほんださん / 東大式FPチャンネル」を開設し、28万人以上の登録者を獲得。
2023年に株式会社スクエアワークスを設立し、代表取締役としてサブスク型オンラインFP講座「FPキャンプ」を開始。FPキャンプはFP業界で高い評価を受け、2023年9月のFP1級試験では約15%の受験生が利用。金融教育の普及に注力し、社会保険労務士や宅地建物取引士など多数の資格も保有している。
人生100年時代といわれる現在、セカンドキャリアを築くべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
無理なく自分のペースで働けるファイナンシャルプランナーは、セカンドキャリアの候補としておすすめです。
本記事では、60代未経験からファイナンシャルプランナーを目指すメリットや注意点、学習のポイントなどについて詳しく解説します。
新しい一歩を応援する内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
結論!60代未経験でもファイナンシャルプランナーになれる!
結論、60代未経験でもファイナンシャルプランナー(FP)になれます。個人の条件に合わせて働きやすい職業でもあるため、セカンドキャリアに向いている仕事の1つです。
FPの仕事は専門知識だけでなく、顧客に寄り添う姿勢や人生経験が非常に重要になるため、60代という年齢が顧客の信頼を獲得しやすいメリットがあります。
ファイナンシャルプランナーとは?多様な働き方で無理なく稼げる
FPの仕事内容と、60代でも無理なく続けやすい多様な働き方について解説します。
FPの仕事内容
FPは、個人の「お金」に関する悩みを解決し、顧客のライフプラン(人生設計)や価値観を踏まえ、経済的な目標達成をサポートする専門家です。
【相談内容例】
- 家計管理の見直し
- 住宅ローン
- 資産運用
- 相続・贈与
- 保険の見直し
- 教育資金・老後資金の準備 など
お金の悩みは人生のあらゆる場面で発生するため、FPは人々の暮らしに深く関わる、やりがいのある仕事といえます。
多様な働き方(企業系FP・独立系FP・副業FP)
60代からFPを目指す魅力の1つは、働き方の選択肢が多い点です。ライフスタイルや体力に合わせて、無理のないペースで仕事を選べます。
- 企業系FP
金融機関(銀行・証券会社・保険会社など)や不動産会社などに所属し、自社の商品やサービスと絡めながら顧客にコンサルティングをする。
- 独立系FP
特定の金融機関に属さず、独立した立場で顧客にアドバイスやプランニングをします。自分の裁量で仕事を進められますが、集客・経営などのスキルも必要です。
- 副業FP
本業を続けながら、休日や空いた時間を利用してFPの業務をします。
(例)オンライン相談・セミナー講師金融記事の執筆など
フルタイムだけでなく、パートタイム・業務委託・副業として働くなど、多様な働き方が可能です。
体力面や精神面で無理なく収入を得る方法を探しやすい点は、60代にとって大きなメリットになるでしょう。
60代からファイナンシャルプランナーを目指すメリット
60代からFPを目指す場合、多くのメリットが存在します。
豊富な人生経験が顧客の信頼につながる
「もう60代だから…」と感じる場合でも、これまでの人生で培ってきた多様な経験は、FPの武器に変わります。
お金に関する相談は非常にデリケートなため、悩みを抱えている人はFPの人間性や経験も重視するケースも少なくありません。
60代の落ち着きと、住宅購入・子育て・介護・退職などの実体験から伝えられる言葉は、顧客からの深い信頼の獲得が可能です。
自分の老後設計や資産管理に知識を活かせる
FPの知識は顧客のためだけでなく、自分の生活にも役立つメリットがあります。
年金の仕組み、iDeCo・NISAといった資産運用制度、保険の見直し、相続対策など、FP試験で学ぶ内容は、老後設計や資産管理に不可欠な知識ばかりです。
FPの知識を活かせば、「保険を見直したら保険料が安くなった」「最適な方法で退職金を活用できた」など自分のお金の悩みを解消できます。
より豊かで安心なセカンドライフを送るために、FPの知識を自分に活かせる点は大きなメリットだと考えられるでしょう。
年金以外の収入源を確保できる
FPとして活動をはじめれば、年金以外の収入源を確保でき、より自由に長寿を楽しめるメリットがあります。
住居費を除く1人暮らしの生活が毎月約15万円かかると考えられているため、収入源が年金だけでは、旅行などの趣味にお金を使えない人も少なくありません。
【2025年4月分からの年金額(月額)】
- 老齢基礎年金:69,308円
- 厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額):232,784円
しかし、FPの資格を活かせば、前述したように多様な働き方で収入を得られるため、経済的な安心感だけでなく、精神的なゆとりにもつながります。
時間や場所に縛られない働き方も可能
独立系FP・副業FPとして活動する場合、時間や場所に縛られずに働けます。
近年はオンラインでの相談やセミナーが普及しており、自宅にいながら全国の顧客を相手に仕事が可能です。
また、自分でスケジュールを管理できるため、体力的な負担を考慮しながら、趣味や家族との時間も大切にできます。
満員電車での通勤や時間に追われるような働き方から解放され、自分のペースで仕事ができるのは、60代にとって大きな魅力となるでしょう。
社会とのつながりを維持し、やりがいを得られる
FPの仕事は、社会とのつながりを保ち、日々の生活にハリとやりがいをもたらすものです。
退職後に孤立感を感じてしまう人も少なくありませんが、FPとして活動をすれば、顧客から感謝され、誰かの役に立っていると実感できる機会が増えます。
また、セミナーや勉強会に参加すると同業者との交流も生まれ、精神的な健康を保てるでしょう。
事前に知っておきたい注意点!60代からFPを目指す上での注意点と対策
60代からFPを目指す上で、おさえておきたい注意点と対策を解説します。
勉強への不安→無理のない計画
FP試験の学習範囲は広く、覚えることも多いため、「勉強についていけるだろうか」と心配な人も多いのではないでしょうか。
しかし、無理なく学習計画を立て、毎日少しずつでも継続していけば、着実に必要な知識を身につけられます。
まずは、自分に合った学習プランを考え、コツコツと継続していきましょう。
正社員就職の難しさ→独立・業務委託など多様な働き方を視野に
一般的に、60代未経験で企業に正社員として就職するのは難しいといえるでしょう。
しかし、独立系FPとして開業、業務委託契約で仕事を請け負う、パートタイムで働くなど、さまざまな選択肢から選べます。
これまでの職務経験や人脈を活かして、特定の分野(例:前職が不動産関係なら不動産に強いFP、人事関係なら退職金や年金に強いFPなど)に特化するのも有効な戦略です。
知識のアップデート→継続学習の習慣化・情報収集方法
税制や社会保険制度は頻繁に改正され、新しい金融商品も次々と登場するため、常に新しい情報に更新し続けなければなりません。
最新の正しい情報を得るためには、以下の方法を活用しましょう。
- セミナーや研修に参加する
- 関連書籍やニュースサイトを定期的にチェックする
- 信頼できる情報源(官公庁のウェブサイトなど)を確認する など
デジタルスキルの必要性→基本的なPC操作・オンラインツールの習得
現代のFP業務において、基本的なデジタルスキルは必須と考えられます。
【デジタルツール例】
- 顧客との連絡(メール・チャット)
- 資料作成(Word・Excel・PowerPointなど)
- 情報収集(インターネット検索)
- オンライン相談(Zoomなど) など
基本的なPC操作・メール・Word・Excelの簡単な使い方など、しっかりと学び直すのがおすすめです。
また、地域のパソコン教室や、オンライン学習サービスなどを活用するのも選択の1つだといえるでしょう。
FPになるには資格が必須?60代におすすめの資格と難易度
FPとして活躍するためには、専門的な知識を持っていることを証明できる資格の取得が非常に有効です。
信頼の証!FP資格取得のメリット
FP資格は、顧客に対して一定レベル以上の知識とスキルを有していることを客観的に証明できます。
そのため、独立して活動する人や実務経験が少ない人は、FP資格の取得を目指すのがおすすめです。
また、資格取得を目指して学習する過程で、金融に関する幅広い知識を体系的に学べるので、顧客への適切なアドバイスや自分の金融リテラシー向上にもつながります。
最初のスタートは「FP技能士」
FPに関する資格の中ではじめに目指したい資格が「FP技能士」で、知名度が最も高い国家資格です。
【難易度】
- 3級:入門レベル
- 2級:実務レベル
- 1級:高度な専門知識
多くの企業で評価されるのは2級以上といわれており、本格的にFPとして活動したい人は2級取得を目指しましょう。
受験資格(3級合格・実務経験2年以上・AFP認定研修修了など)があるため、3級からチャレンジするか、後述するAFP認定研修を活用するルートがあります。
実務スキルを示す「AFP」
AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)は、日本FP協会が認定する民間資格です。
AFP資格は、2級FP技能士の知識だけでなく、顧客への提案書作成能力など、より実務的なスキルを持っている点を証明できます。
資格取得後も継続的な学習(継続教育単位の取得)が義務付けられているため、常に知識をアップデートしている点を示せる点もメリットです。
【継続教育単位とは】
2年ごとの更新時に必要となる単位で、セミナーの受講やテストなどで単位の取得が可能。
より高度な専門性を証明する「CFP」
CFP(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)は、AFPの上位資格にあたる民間資格であり、国際的にも認められたライセンスです。
試験は6課目あり、合格するのは容易ではありませんが、取得できればFPとして極めて高い専門性を持っていることを証明できます。
独立開業を目指す人や、富裕層向けのコンサルティングなど、より高度な専門性が求められる分野で活躍したい人に最適な資格です。
CFPがあれば、1級FP技能士の学科試験を免除できるので、CFPを取得してから1級FP技能士を目指すのも選択肢の1つだといえます。
未経験でも大丈夫!60代からFPとして活躍するためのステップ
60代未経験から、FPとして活躍するための4ステップを紹介します。
①FP資格を取得する
前述の通り、信頼を得て活動するためには資格が有効になるので、FP資格の取得を目指すのがおすすめです。
2級FP技能士以上を目指し、コツコツと勉強を進めるといいでしょう。
②実務経験を積む
知識だけでは、顧客の具体的な悩みに対応するのは難しいため、実際に実務経験を積むのがおすすめです。
いきなり独立するのが不安な場合は、身近な友人や家族のライフプラン相談にのることからはじめてもいいでしょう。
また、FP事務所での補助業務や、地域の無料相談会、セミナーのアシスタントなどを経験するのも有効です。
少しずつでも実際の相談業務に触れることで、知識の活かし方や顧客とのコミュニケーション方法を学べます。
③専門分野を見つける
FPが扱う分野は非常に広いため、何か得意な専門分野を持つと、他のFPとの差別化につながるのでおすすめです。
例えば、前職での経験(不動産・保険・人事・経営など)を活かせば、経験を交えて深いアドバイスができる可能性があります
専門分野を確立することで、特定のニーズを持つ顧客から選ばれやすくなり、安定した収入を目指しやすくなるでしょう。
学習テクニックで勉強の負担を軽くする!効率的な学習方法
効率的な学習テクニックを取り入れれば、勉強の負担を軽くし、着実に知識を身につけられます。
①理解度を深める:PQRST法
PQRST法は、教科書やテキストを読む際に内容の理解度と記憶の定着を高めるためのテクニックです。
【やり方】
- P(Preview:予習)
学習する章・見出し・図表・概要を見て、全体を確認する
- Q(Question:質問)
各見出し・ポイントに対して、「具体的にはどういうことか?」「なぜそうなるのか?といった疑問を立てる
- R(Read:読む)
疑問の答えを探しながら、内容をしっかりと読む
- S(Summarize:要約)
読んだ内容を自分の言葉で書き出す
- T(Test:テスト)
自分でテストを作成し、間違えた問題は再度テキストを読む
【おすすめの記事】
②集中力を高める:ポモドーロ・テクニック
「長時間集中力が続かない」という悩みには、集中力と作業効率が向上するポモドーロ・テクニックが有効です。
【やり方】
- 「25分間の学習+5分間の短い休憩」を1セット×4回
- 30分の休憩を取る
※時間や回数は変更可能
25分から学習をはじめられるため、精神的なストレスを軽減させる特徴もあります。
③理解スピードアップ:解説動画
複雑な制度・計算などの理解しにくい内容は、解説動画を活用するのがおすすめです。
視覚的に情報が入ってくるため、文章だけよりも理解しやすく、スキマ時間にも活用しやすいメリットがあります。
YouTubeなどでも多くのFP解説動画が見つかりますが、情報の正確性には注意が必要です。

私が運営するほんださん / 東大式FPチャンネルでは、正確な情報を配信しています!FP試験対策にぜひ活用してくださいね!
独学が不安なら!専門家が教えるFPキャンプで効率学習
「1人で勉強を続けられる自信がない」「何からはじめればいいか分からない」と感じる人におすすめなのは、ほんださんが運営するFPキャンプです。
FPキャンプは、FP試験対策に特化した学習コンテンツで、ほんださんをはじめとする専門講師が分かりやすく解説します。
【FPキャンプの特徴】
- FP3級対策は990円からとコスパ抜群
- 最新法令対応の分かりやすい講義動画
- よく出る問題が厳選されたオリジナル問題集
- バックグラウンド再生ができる動画プラットフォーム
- テキスト・問題集のチェックが可能な独自のアプリ
- すべきことがわかる学習スケジュールの提供
スマートフォンがあれば、いつでもどこでも自分のペースで学習を進められるので、無理なく勉強を継続できるでしょう。
興味がある人は、ぜひ一度FPキャンプの公式サイトをチェックしてみてください。
人生を楽しむ1つの選択!60代からファイナンシャルプランナーを目指そう
60代未経験でもFPを目指せる可能性は十分にあり、これまでの人生経験を大きな強みに変えられる、非常に魅力的な仕事です。
自分の金融リテラシーを高めるだけではなく、年金以外の収入源を確保し、社会とのつながりを持ちながらやりがいを感じられます。
学習や新しい働き方への挑戦には努力も必要ですが、適切な準備と工夫次第で、その壁は乗り越えられるでしょう。
FP試験対策の勉強に対して不安がある人は、人気YouTuberのほんださんが運営する「FPキャンプ」がおすすめです。FP試験対策を徹底的に進められるので、ぜひ活用してください。
セカンドキャリアに悩んでいたり、お金の知識を深めたいと考えていたりするなら、FPという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。